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ラグビー コラム 2021年11月19日

京産大か、天理大か。優勝に近づくのはどっちだ? 関西リーグの首位攻防戦

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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平野叶翔(京都産業大学)

11月20日(土)、21日(日)、関西大学Aリーグは第6節を迎える。各チーム2試合を残し、順位争いはし烈だ。全国大学選手権の出場枠は当初発表された3チームから4チームに増えた。現在の順位では、1位・京産大(勝ち点23、5勝0敗)、2位・天理大(20点、4勝1敗)、3位・近大(19点、4勝1敗)、4位・同大(16点、3勝2敗)で、ここまでが選手権出場枠にいるが、5位の関西大が(9点、2勝3敗)で追っており、逆転の可能はわずかに残っている。優勝争いは同大までの4チームに絞られたが、第6節で最も注目されているのは、20日、神戸ユニバー記念競技場で行われる首位攻防戦、京産大対天理大だ。

アサエリ・ラウシ(10/24 京都産業大学 vs. 摂南大学)

京産大は第5節で春の関西王者・同大を破った(11月6日、天理親里競技場)。前半から拮抗した展開になったが、伝統のスクラム、モールで圧力をかけ、LOアサエリ・ラウシが2トライ。後半20分に逆転を許すも、17-19で迎えた試合終了間際には、自陣からNO8藤井颯(4年)が抜け出してチャンスを作り、最後はFL三木皓正(2年)が劇的な逆転トライを決めて見せた。8チームの中で唯一5戦全勝の京産大は23年ぶりの優勝が視野に入っている。天理大に勝てば頂点は大きく近づき、近大が21日に摂南大に負けるか引き分けるかで優勝が決まる。敗れると、勝ち点で天理大、近大に逆転される可能性がある。必勝態勢の戦いだ。

アシペリ・モアラ(9/19 近畿大学 vs. 天理大学)

対する天理大は、開幕戦で近大に敗れたものの、その後は着実に調子を上げながら白星を重ねている。昨季の学生日本一メンバー、LOアシペリ・モアラ(4年)、FL服部航大(4年)、NO8山村勝悟(3年)らも調子を上げている。6連覇を達成するためには、残る京産大戦、同大戦(12月4日)に連勝することが求められるが、その力は十分にあるだろう。もし、京産大に負ければ、その時点で優勝は消滅する。

11月18日に発表されたメンバーを見ると、京産大は同大に勝ったメンバーとまったく同じ布陣。スクラムの軸であるPR平野叶翔(4年)を筆頭に、フナキ・ソロモネ(1年)、アサエリ・ラウシ(3年)というパワフルな両LO、廣瀬佳司監督が絶大な信頼を置く福西隼杜(3年)、三木、藤井のFW第三列など不動のメンバーが並ぶ。SH廣田瞬(4年)、SO家村健太(3年)を中心にパスとキックを織り交ぜて強力FWを前に出し、スクラム、モールで天理大にプレッシャーをかけ続けたい。

天理大のメンバーは11月6日の関西学大戦から先発で2人の変更。3番のPRは松野楓舞(1年)に代わって金山忠次(3年)、NO8は亀沖泰輝(4年)から山村勝悟(3年)に代わる。松野と亀沖はリザーブに回った。モアラ、服部、山村ら強いボールキャリアーで前進し、WTB内村祐介(4年)、アントニオ・トゥイアキ(3年)、FB江本洸志(4年)という決定力あるバックスリーを走らせたい。

両チームとも春季トーナメントでは同大に敗れているが、そこから着実に力を上げてきた。京産大はOBで元日本代表の名SO廣瀬佳司監督が今季より指揮を執り、元日本代表CTB元木由記雄GMがディフェンスを指導している。組織ディフェンスについてここ数年で最も良くまとまっている。フラットなパスに次々に走り込んでいる天理大のアタックをどう止めるか興味深い。しかし、何よりの注目点はスクラムだ。京産大は生命線でもあるスクラムで前に出ることができれば勢いに乗る。一方、天理大は京産大のスクラムの強みを消すことができれば、ハイテンポの攻撃が可能になる。ここまでアタック面でミスが多いが、この大切な試合で精度高くプレー出来れば、6連覇だけではなく、大学選手権でも活躍できる土台が整う。ともに4トライ以上のボーナス点を獲得しての勝ち点「5」をゲットし、最終節を迎えるのが理想だ。アグレッシブにトライを取り合う展開を期待したい。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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