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武藤ゆらぎ(東海大 9/26 vs.関東学院大)
関東大学リーグ戦1部は、全チームが3試合を終え、東海大と日大が3連勝。ともに3トライ以上差をつけるボーナス点も3試合連続で獲得しており勝ち点も15で並んでいる。今後もこの2チームを中心に優勝争いが展開されそうだ。リーグ戦3連覇中の東海大は、10月31日、埼玉県のセナリオハウスフィールド三郷で中央大の挑戦を受ける。
中央大は、ここまで1勝2敗だが、10月10日、19年ぶりに流通経済大を破った。42得点し、奪ったトライも多彩だった。前半26分、スピーディーなパスワークからCTB水野陸(2年)がトライして逆転すると、前半46分、後半18分にモールを押し込んでHO光安喬平(1年)が2トライ、最後はFB杉本崇馬(3年)がステップでタックラーかわして突き放すトライなど効果的に得点した。体格的には上位陣に劣るため、目指すのは「スピーディスト・ラグビー」。東海大に対しても、ハイテンポでボールを動かしたい。
リーグ4連覇を目指す東海大は、7月にコロナ陽性者が出たことで夏合宿を中止するなど準備不足が懸念されたが、開幕から関東学院大、大東文化大、専修大に3連勝。3試合の失点は「10」とスキのない戦いを続けている。開幕から2試合は、SO武藤ゆらぎ(2年)、CTB丸山凜太朗(4年)のダブル司令塔でディフェンスを翻弄していたが、3試合目の専修大戦は1年生のCTB近藤翔耶が先発し、武藤とのコンビで攻撃の軸となった。東海大も攻め手は多彩だ。
ワイサケ・ララトゥブア(東海大 9/26 vs.関東学院大)
この試合で、3トライをあげてプレイヤーオブザマッチに選出されたFLレキマ・ナサミラ(3年)と、LOワイサケ・ララトゥプア(3年)はU20フィジー代表でもあり、ナサミラが190cm、116kg、ララトゥプアが191cm、118kgと体格も大きく、突進力もあり、器用さも兼ね備える。この2人だけでもディフェンス側には脅威だが、キャプテンのFLジョーンズ リチャード剛(4年)ほか機動力ある選手も多い上に、キック、パス、ランと判断良く使い分けるSO武藤もおり、ディフェンスの的が絞りにくい。
昨年の両チームは、10月11日に対戦し、64-5で東海大が勝っている。東海大のSOは丸山だった。武藤は後半交代出場している。今回のメンバーは、武藤がSOで先発し、CTBには専修大戦では13番だった伊藤峻祐(3年)が12番に入り、リザーブだった横田大輝(4年)が13番に入った。中央大はFB杉本が欠場し、1年生の大竹幹太が先発する。中央大としては東海大の強力FWの圧力を食い止め、ボールキャリアーにプレッシャーをかけ続けてミスを誘い、素早くボールを展開したい。序盤で東海大の勢いを食い止め接戦に持ち込めるか。東海大はチームスローガンの「ONE WAY」という言葉通り、同じ方向を向き、シーズン終盤に向けてプレーの精度を高めたい。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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