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大東文化大学 vs. 日本大学
関東大学リーグ戦1部は、10月16日、17日、第3節を迎える。コロナ禍で準備不足のチームがあり、開幕を遅らせたため当初の予定から日程が変更になっている。今週のカードは当初は9月11日、12日の開幕節で予定されていたものだ。17日、日大グラウンドにて無観客で行われる大東大対日大もそのひとつ。
迎え撃つ形となった日大は、ここまで2連勝。今年の勝ち点制は、勝利4点に加えて、3トライ以上の差をつけた場合にボーナス点「1」が加算される。日大は、東海大と並んで満点の10点でトップを走っている。この2チームを追いかけるのが、1勝1敗の法政大、大東大などで、大東大は、勝ち点5で4位。同リーグの大学選手権出場枠は3チームなので、トップ3争いは予断を許さない。両チーム負けられない戦いが続く。
日大は、ここまで中央大に50-22、専修大に86-3と爆発的な攻撃力を見せつけている。シーズン前、飯田光紀キャプテンが「昨年はセットプレーのチームでしたが、今年はその強みを残しつつ、BKの展開力も見どころです」とコメントしていた通り、どこからでも点の取れる布陣だ。中央大戦ではラインアウトのモールからHO井上風雅(2年)が3連続トライを奪い、FB普久原琉(3年)のキックパスからWTBナサニエル・トゥポウ(3年)を走らせて、飯田がトライを奪うなど多彩な攻撃を披露した。
強力FWに加えて、パワフルな走りが魅力のトゥポウ他、CTBフレイザー・クワーク(4年)、WTB水間夢翔(3年)ら突破力ある選手がそろっており、目指す全国大学選手権優勝に向け、同じくパワフルな留学生も多い大東大を下して勢いに乗りたい。個人記録では、HO井上がここまで9トライをあげ、リーグ戦トライ王争いで独走している。
対する大東大は、9月26日の初戦で昨季リーグ2位の流経大を、29-7で下した。SH稲葉聖馬(2年)のトライで先制し、CTB戸野部謙(3年)のゴール、PGで着々と加点した。昨季は1勝1分5敗で6位に甘んじたが、今季は幸先の良いスタートだった。しかし、2戦目の東海大には5-42の完敗。東海大のダブル司令塔、SO武藤ゆらぎ(2年)、CTB丸山凜太朗(4年)にディフェンスを崩された。
日大戦は真っ向フィジカル勝負でどこまで前に出られるか。東海大戦ではモールを押し込み、キャプテンのHO酒木凜平(4年)がトライして一矢報いた。FW戦で日大に圧力をかけたいところ。190cm、123kgの巨漢NO8リサラ・キシナ・フィナウらポテンシャルの高い1年生もおり、攻撃する時間を多くして自分たちのペースで戦いたい。スローガンのRISEは、全員が顔を上げて前を向き、あきらめない心を持つこと、という意味がある。まずは一人一人がコンタクト局面でファイトし、最後まで戦い抜きたい。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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