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ラグビー コラム 2021年9月22日

帝京大学、挑戦者として10度目の日本一を目指す。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 帝京スポーツ新聞部
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副将の押川

大学選手権9連覇を果たした、2017年度以来の王座奪還を目指す帝京大学ラグビー部。

春季大会を全勝し好調なスタートを切った。だが、主将のPR(プロップ)細木康太郎(4年=桐蔭学園)は、「漠然とした気持ちで試合に臨んでいた」と春シーズンでは勝利したことにより、反省するタイミングが少なく、1人ひとりのスキルアップが遅くなったと冷静に振り返った。

チームの主将は細木、副将はそれぞれ、SO(スタンドオフ)押川敦治(4年=京都成章)と、FL(フランカー)上山黎哉(4年=大阪桐蔭)が務める。細木は1年生の頃から公式戦で活躍し、チームのことをよく理解している。したがってチームキャプテンとして、監督や選手からの信頼が厚い。また、副将の2人は高校日本代表にも選出されており、実績と信頼のあるリーダー陣だ。

6月13日に行われた明治大学との招待試合では、32-28で勝利。大学9連覇以来となる貴重な1勝を果たし、好調な今シーズンの流れに勢いをつけた。また、8月に菅平で行われた夏合宿では、天理大学、慶應義塾大学、早稲田大学と対戦。

「春に比べてチームに緊張感が出てきた」と細木が話すように、天理大学との試合では、攻めの姿勢を前面に出し勝利した。一方で、早稲田大学には一歩及ばず敗戦をするが、選手がそれぞれ課題を見つけ、対抗戦に向けて良い収穫となった。

副将としてチームを支える押川は、「入学した年に連覇が止まった4年生の立場として、貪欲に優勝したい気持ちがある」と日本一を強く意識している。コンタクトプレーやディフェンスを得意とする押川をはじめ、同じく副将の上山や安定したボールキャリーとスクラムを武器に持つ細木などチームの主力としてラストイヤーを迎える4年生。

そんな上級生を支えるのは、ゲームメイクと正確なゴールキックを持つSO(スタンドオフ)高本幹也(3年=大阪桐蔭)や高校日本代表で、高校日本一を経験した実力者のFL(フランカー)の奥井章仁(2年=大阪桐蔭)である。

ラグビー 関東大学対抗戦2021

【ハイライト】 帝京大学 vs. 筑波大学

さらに1年生からは全国高校大会を連覇した桐蔭学園の大黒柱だったスーパールーキーLO(ロック)青木恵斗(1年=桐蔭学園)、青木と高校ラグビーの決勝で戦い、惜しくも準優勝となり192センチの体格を生かした突破力があるLO本橋拓馬(1年=京都成章)と、実績を持つ選手が新たに加入した。

ゲインする奥井

今年のチームの特徴は、ひたむきに前進する「突破力」が挙げられるだろう。春の公式戦初戦の大東文化大学戦では、1年ながらスタメンに起用された青木やMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選ばれた奥井、WTB(ウィング)人見太基(4年=伏見工)などが多くの選手が圧倒的な力の差を見せつけている。他の試合でもチームの強みである粘り強いアタックやディフェンスで、今季は点差の開いた試合が目立った。

これまでのチームを振り返り、「昨年より全体の雰囲気や一体感がよくなっている」と話す細木主将は今のチームを50点と評価した。これまでの好調さとは対照的に挑戦者の立場として、謙虚な姿勢をみせる。秋シーズンへの成長も目が離せない。

12日に開幕したラグビー関東大学対抗戦。初戦は苦しみながらも17-7で筑波大学に勝利した。4季ぶり10度目の大学日本一を目標に、まずは対抗戦で優勝を果たしたい。

文/写真:臼井 塁(帝京スポーツ新聞部)

代替画像

帝京スポーツ新聞部

1996年創刊。帝京大学体育局所属の公認クラブにして唯一の学生新聞。ラグビー部をはじめ、柔道部、空手部、野球部など帝京大体育局の情報を年4回の発行で熱く伝える。現在部員13名で活動。 Twitter @teikyo_sports

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