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ラグビー コラム 2021年9月10日

大田尾ワセダのプレースタイルとは? 関東大学対抗戦開幕戦で立教大と対戦

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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早稲田大 相良昌彦選手

2年ぶりの大学王座奪還を期し、早大はOBで元日本代表SOの大田尾竜彦氏が監督に就任した。選手として長らくヤマハ発動機ジュビロの戦略を司り、2018年からはヤマハのBKコーチ、アタックコーチを務め、攻撃戦略には確かな理論を持つ。これから始まるシーズンで早大のアタックがどう変化するのか興味深い。早大が所属する関東大学対抗戦Aは、9月12日に開幕する。早大は埼玉県の熊谷ラグビー場で立教大との対戦だ。昨季の両チームは、10月11日に対戦し、46-7で早大が勝っている。本稿執筆時点で試合のメンバーは不明だが、開幕戦は各チームが現状のベストメンバーで臨む。好スタートを切るためにも両チームにとって大切な試合になる。

早稲田大 小林賢太選手

早大は昨季の大学選手権準優勝メンバーから、キャプテンのNO8丸尾崇真、LO下川甲嗣、PR久保優らFWの中心選手が抜けた。1年生から活躍するFL相良昌彦(3年)、走力あるPR小林賢太(4年)、LO桑田陽介(4年)ら経験ある選手に期待がかかるが、スーパールーキーのFL佐藤健次(1年)の突破力は大学レベルでも十分に通じる。大田尾ワセダの新しい攻撃スタイルの中で、彼らがどのように機能するのか楽しみだ。

BKは、キャプテンのCTB長田智希(4年)、FB河瀬諒介(4年)ほか大学レベルでは図抜けたタレントが揃う。注目の1年生はSH宮尾昌典だ。昨季の全国高校大会では京都成章のキャプテンとしてチームを準優勝に導いた。早大のSH陣は層が厚い。ディフェンダーをかく乱する変幻自在のパスワークで1年生から活躍できるかどうか。今季の早大のスローガンは「Be Hungry」。日本一になるその瞬間まで貪欲に成長を続けるチームを目指すということで、強化しているフィジカル面、ブレイクダウン(ボール争奪戦)でレベルアップを感じさせ、アタック、ディフェンスともに変えたストラクチャーを精度高くできるかどうか。昨季大勝した相手だが、丁寧に戦いたい。

対する立教大は、8月に新型コロナウイルス感染症の陽性者が出るなど、練習できない期間があり、開幕になんとか間に合った形だ。昨季からレギュラーが11名抜け、経験の少なさも気になるところ。6シーズン目の指揮となる福田明久監督は、「ひたむきに、しっかりディフェンスすることに尽きる」と話し、組織ディフェンスからの攻撃に活路を見出そうとしている。今年度より、立教大OBで宗像サニックス、リコーブラックラムズでプレーした中村洋平氏がヘッドコーチに就任し、高いレベルのコーチングを落とし込む。

キャプテンは、桐蔭学園出身のPR麻生典宏(4年)、スクラム最前列でチームを引っ張る。「全員が頭を使ってボールを運ぶこと」とチームの特長を語り、個々が的確な判断でスペースを突く。その中心になるのは、昨季の高校チャンピオン桐蔭学園のSO中優人(1年)になるだろう。彼の能力を引き出すためにも、ひたむきなディフェンスで早大をどこまで苦しめることができるか。立教の今季の目標は3勝。開幕から、早大、明大、帝京大、慶大と上位陣との戦いが続くが、ここで地力をつけたい。まずは今持てる力をすべて早大にぶつける。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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