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ラグビー コラム 2021年8月2日

NTTドコモレッドハリケーンズ快進撃 ペレナラ、バレット、フーパーなど躍動する世界のスター選手達 トップリーグ2021レギュラーシーズンを堪能しよう

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ボーデン・バレット(サントリーサンゴリアス)

新リーグの「ジャパンラグビーリーグワン」は、2022年1月7日に開幕する。今後の日本ラグビーを引っ張るリーグとして期待されるが、2021年シーズンで最後となった「ジャパンラグビートップリーグ」もハイレベルな戦いが繰り広げられた。現在、J SPORTSでは、トップリーグ2021の全試合を放送中。まずは、第1節から7節のレギュラーシーズンを一気に見せる。

トップリーグは2003年に発足し、2021年で18年の歴史に幕を閉じた。最後の戦いは、コロナ禍で当初の予定より約1カ月遅れの開幕となり、大会方式も短縮バージョンとなった。8チームずつ2つのカンファレンスに分かれての総当たり戦のあと、全チームと下部リーグのトップチャレンジの上位4チームを加えたプレーオフに進出するスタイルだ。

毎週PCR検査を実施し、さまざまな感染対策の中で選手にはストレスフルな状況だったが、試合内容は見る者の胸を躍らせた。ニュージーランド代表オールブラックスのスーパースターであるボーデン・バレット(サントリーサンゴリアス)ほか、海外から有名選手が多数参戦し、下位グループもレベルアップ。開幕節から僅差勝負が相次いだ。

2021年2月20日、開幕節屈指の激闘となったのが、トヨタ自動車ヴェルブリッツ対東芝ブレイブルーパスだ(パロマ瑞穂ラグビー場)。先にトライをとったのはトヨタで、ラインアウトでNO8キアラン・リードがクリーンキャッチし、サインプレーからWTBジェイミー・ヘンリーがインゴールへ。前半12分には、FBウィリー・ルルーが約80mを走り切って14-0でリードした。しかし、東芝も粘る。キックを控えてボールをつなぎ、後半35分には、リーチ マイケルがトライして34-33と1点差に迫ったのだ。しかし、ここまで。トヨタが逃げ切った。

サントリーのバレットは開幕節で三菱重工相模原ダイナボアーズを相手に、卓越したパス、キック、ランを披露して勝利に貢献。NTTコミュニケーションズシャイニングアークスに加入したスコットランド代表SHグレイグ・レイドローも、巧みなゲームリードとプレースキックで魅せた。劇的勝利でその後の活躍を予感させたのは、NTTドコモレッドハリケーンズだ。前半はキヤノンイーグルスにリードを奪われながら、後半、新加入のTJ・ペレナラがアグレッシブに仕掛けて、FL李智栄らのトライをアシストし、自らもトライをあげてチームを勝利に導いた。

五郎丸歩(ヤマハ発動機ジュビロ)

第2節では、リコーブラックラムズとヤマハ発動機ジュビロ(2月28日、東大阪市花園ラグビー場)が23-22という1点差。リコーがSOアイザック・ルーカスの活躍などで勝ったが、そのリコーは、第3節(3月6日、東大阪市花園ラグビー場)、NTTドコモのTJ・ペレナラに終了間際の決勝トライを奪われて敗れる。このトライは、トップリーグ2021の年間表彰でJ SPORTS賞に輝いた。J SPORTSが厳選した5つのシーンからTwitterで投票を募ったもので、ペレナラの的確な判断、正確なパス、最後まで走り切るランはファンを魅了した。ヤマハ発動機のFB五郎丸歩はシーズン前に引退を表明して話題となったが、第3節のNECグリーンロケッツ戦(3月6日、秩父宮)にこのシーズン初の先発で安定感あるプレーを見せた。

第5節の注目カードは、サントリー対トヨタ(3月27日、パロマ瑞穂ラグビー場)で、予想にたがわぬ大接戦。最後はバレットがランで魅せて勝負を決めた。第6節、ホワイトカンファレンスの全勝対決となったのが、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対パナソニックワイルドナイツ(4月4日、神戸ユニバー陸上競技場)だ。雨でミスの多い展開ながら、両者の意地がぶつかり合った。神戸製鋼ではWTB井関信介、パナソニックではスクラムサイドをついてSH内田啓介がトライをあげている。

最終節(第7節)はトヨタ自動車とクボタスピアーズ(4月11日、東大阪市花園ラグビー場)の激闘が印象深い。試合終了を告げるホーンが鳴るまでクボタがリードしていたのだが、トヨタは最後のワンチャンスで自陣からボールをつなぎ、CTBチャーリー・ローレンスがタックルされながらWTB高橋汰地にパス。高橋が走り切ってトライし、SOライオネル・クロニエがゴールを決め、25-24という劇的逆転勝利となった。

レギュラーシーズン序盤は、NTTドコモが主役だった。すべてのスキルを併せ持ったTJ・ペレナラの個人技、笑顔満点でのプレーは、ラグビーの楽しさを改めて日本のファンの伝えてくれた。シーズン序盤は不調だったキヤノンイーグルスは、SO田村優を軸に徐々に調子を上げた。連覇を狙った神戸製鋼ではニュージーランド代表LOブロディ・レタリックの献身的な働きに胸を打たれる。そして、パナソニックでは、引退を表明していた福岡堅樹の円熟のランに何度もため息がもれた。先発の松田力也から交代出場の山沢拓也への豪華SOリレーと山沢の華麗な個人技。トップリーグ2021は、レギュラーシーズンだけでも繰り返し見たいプレーが満載である。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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