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第5節(3月27日)のトヨタ自動車対サントリーは、千両役者ボーデン・バレットの決勝PGで勝敗が決した。翌日の日野レッドドルフィンズ対NTTドコモは雨中の死闘も最後まで試合がもつれた。ドコモのWTBマカゾレ・マピンピの快走は南アフリカ代表の力を示したシーン。第6節(4月4日)は、神戸製鋼とパナソニックの全勝対決が実現したが、雨のコンディションで互いにミスが多く、13-13の引き分け。晴れていたらどうだったろう。第7節(4月11日)、クボタを下したトヨタ自動車の最後のワンチャンスを生かしてのWTB高橋汰地のトライは、今季のハイライトの一つだ。
どのチームもフィジカル、フィットネスというベースが高まり、スクラム、ラインアウトのセットプレーでも大きな差が無くなった。特にスクラムは日本代表の影響もあって時間をかけて強化するチームが増えた。接戦が多くなった要因だろう。
プレーオフトーナメント 準々決勝 クボタ vs. 神戸製鋼
プレーオフトーナメントは、トップリーグの16チームに、トップチャレンジの上位4チームも交えての20チームによるノックアウト方式の戦いとなった。トップチャレンジで初戦を突破したのは近鉄ライナーズのみだったが、他チームも健闘した。プレーオフで強烈なインパクトだったのは、準々決勝(5月9日)のクボタ対神戸製鋼だろう。クボタは前半29分にSOバーナード・フォーリーがレッドカードを受け、14人になりながらボールキープに徹して勝ちきった。HOマルコム・マークス、FLピーター・ラブスカフニを軸にした強力FWは粘り強かった。キャプテン立川理道の冷静なゲーム運びも光った。チームの底力がついたことを証明する戦いだった。この結果、神戸製鋼のリーグ無敗記録は「24」で途絶えた。
準決勝は2試合とも東大阪市花園ラグビー場で行われ、5月15日は、パナソニックがトヨタ自動車を48-21で下した。キックオフ直後の福岡堅樹のトライに驚かされたが、もっとも観る者を驚かせたのはトヨタ自動車WTB高橋汰地の前半16分のトライだ。福岡を鋭角的なステップでかわすと、CTBディラン・ライリーのタックルを弾き飛ばし、FB野口竜司のタックルを振り切って右コーナーに飛び込んだのだ。トップリーグを代表する才能を次々かわし、日本代表入りへ猛アピールのトライだった。翌日の準決勝では、アタッキングラグビーのサントリーが、SH流大、SOボーデン・バレットを軸にキックでクボタの強力FWを後ろに走らせ、26-9で勝利した。ボールをキープして動かし続けるのではなく、ボールを手放しながらの戦いでも勝つサントリーの懐の深さを見せた。
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