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ラグビー コラム 2021年4月16日

プレーオフトーナメント1回戦の注目カード。 豊田自動織機シャトルズの下剋上か、 NECグリーンロケッツの初勝利か。

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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豊田自動織機 vs. NEC

トップリーグ2021は、レギュラーシーズンを終え、最終順位決定戦のプレーオフトーナメントに入る。コロナ禍で短期決戦となり、敗者復活戦などはなく、負ければシーズン終了というノックアウト方式のトーナメントだ。1回戦は下部リーグ「トップチャレンジリーグ(TCL)」の上位4チームがトップリーグ下位4チームに挑む。

4月17日、東大阪市花園ラグビー場では、トップリーグ・ホワイトカンファレンス8位のNECグリーンロケッツと、TCL1位の豊田自動織機シャトルズが戦う。1回戦で一番の注目カードだろう。豊田自動織機は、TCL参加9チームを2組にわけたグループ戦で4連勝。順位決定戦でも元オーストラリア代表SHウィル・ゲニア、SOクエイド・クーパーを擁する近鉄ライナーズを、36-17で下した。滋賀県の布引グリーンスタジアムで行われたこの試合は、安定したスクラムを軸にFW陣が前に出て、WTB松井謙斗の先制トライに始まり、SOフレディー・バーンズ(イングランド代表5キャップ)のインターセプトからの独走トライなどで流れをつかんだ。

豊田自動織機スターティングメンバー

NECとの戦いでは、スクラム、ラインアウトでトップリーグに対抗できるかどうか。ここが互角に戦えれば、FWでは202cm、115kgの巨漢NO8タレニ・セウ、BKにはサントリーサンゴリアス、サンウルブズなどで活躍したファンタジスタのトゥシ・ピシ(サモア代表42キャップ)もおり決定力はある。この他、東芝ブレイブルーパスから移籍して2年目のSH藤原恵太、ハードタックラーのCTB松本仁志、近鉄ライナーズから移籍したPR山口知貴など注目選手も多く、どんなチャレンジを見せるのか楽しみだ。

対するNECグリーンロケッツは、トップリーグのホワイトカンファレンスで7連敗。いまだ勝ち星がない。レギュラーシーズン最終節ではキヤノンイーグルスに、24-71という完敗を喫した。ただし、この試合では立ち上がりの約20分で5トライを奪われており、後半、攻勢に出ると、SOアレックス・グッド(イングランド代表21キャップ)、NO8ジャック・ラム(サモア代表38キャップ)らが3トライをあげた。

共同キャプテンのSH中嶋大希は「試合前に意識しようとしたのが、一人ひとりの責任とスキルの実行力でした。キックオフからボールを回してくることは分かっていながら間を抜かれてトライを奪われました。これが選手のメンタルに重くのしかかり、得点差も開く残念な結果となりました」と語った。コンタクト局面で押し込まれて、タックルを外されるシーンもあり、ディフェンス面の課題はある。

NECスターティングメンバー

豊田自動織機に対してはセットプレーで圧力をかけ、ボールを保持して攻める時間を長くしたい。SOグッドを中心にしたパス回しでディフェンスを突破する能力は高い。パワフルな突進とハードタックルが光るマリティノ・ネマニ、南アフリカのチーターズでプレーした万能BKベンハード・ヤンセ・ヴァン・レンスバーグの両CTBでチャンスを作り、トライゲッターのWTB後藤輝也らを走らせたい。中嶋キャプテンはキヤノンに敗れた試合後、「『NECプライド』を掲げて今シーズンをやってきましたが、それを貫き通してトーナメントで一勝することがファンの皆様への感謝となると思います」と話している。

NECの感謝の初勝利か。来季から始まる新リーグに向け、豊田自動織機シャトルズが自信をつける勝利をあげるのか。立ち上がりから目の離せない戦いになりそうだ。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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