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ラグビー コラム 2021年2月18日

トヨタ自動車vs.東芝、ワールドカップ代表チームの主将3人が揃うトップリーグ開幕戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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現行の形では最後となるジャパンラグビートップリーグがいよいよ週末から開幕する。2月20日(土)愛知県・パロマ瑞穂ラグビー場では、レッドカンファレンスの注目試合、一昨年4位のトヨタ自動車ヴェルブリッツと、過去5度の優勝を誇る東芝ブレイブルーパスが激突する。

マイケル・フーパーは控えから出場

初優勝を目指すトヨタ自動車は、昨シーズンまでキャプテンを務めた日本代表FL(フランカー)姫野和樹が、今年はハイランダーズ(ニュージーランド)でプレーすることになったが、オーストラリア代表の主将FLマイケル・フーパーが加入するなど、層の厚さは変わらない。

FW(フォワード)では、PR(プロップ)は日本代表経験もある三浦昌悟と昨年は新人ながら全試合に出場した淺岡俊亮、HO(フッカー)はベテランの彦坂圭克が務める。

LO(ロック)には2年目の秋山大地と、チーフスから加入したマイケル・アラダイスがコンビを組み、バックローにはFL(フランカー)がフェツアニ ラウタイミと佐藤穣司、NO8(ナンバーエイト)は2019年ワールドカップ、ニュージーランド主将で共同キャプテンの1人、キアラン・リードが務める。

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BK(バックス)はSH(スクラムハーフ)が共同キャプテンで日本代表経験のある茂野海人と、SO(スタンドオフ)ライオネル・クロニエがハーフ団を組む。CTB(センター)が元日本代表のマレ・サウと、ハイランダーズでプレーしたロブ・トンプソンの2人が入った。

WTB(ウィング)が日本代表やサンウルブズでプレーしたヘンリージェイミーと2年目の高橋汰地、そしてFB(フルバック)は2019年ワールドカップ南アフリカ代表優勝メンバーのウィリー・ルルーが最後尾からBKラインを統率する。

リザーブには注目のFLマイケル・フーパー、2018年度の新人賞CTB/WTB岡田優輝らが入った。

就任2年目となるサイモン・クロンHC(ヘッドコーチ)は、「今シーズンは若手リーダーの育成と選手層の向上、あとチームとして今までは一貫性に欠けるところがあったので、今年は一貫性を高めていきたい」と語っていたように、成長中の若手と経験値の高い選手をうまく融合させてきた。

トップリーグ2021開幕スペシャル

【RWC2019日本代表&NZ代表キャプテン対談】リーチ マイケル×キアラン・リード ~

もともとフィジカルに定評があるトヨタ自動車だが、2019年ワールドカップでニュージーランド代表を率いたスティーブ・ハンセン ディレクター・オブ・ラグビーとクロンHCという2人のニュージーランド指導者によるパスラグビーのエッセンスを加え、バランスの取れたラグビーでトライを量産してホームで勝利したい。

東芝の先発フィフティーン

次に2009年度以来、6度目の王者を狙う東芝のメンバーを見ていきたい。FWを見て行くと、PRは田中圭一と日本代表経験のある知念雄、HOにも日本代表2キャップ森太志の3人が第1列を構成する。

LOもベテラン梶川喬介とスコットランドから今年加入したサム・トムソンの2人、FLは日本代表キャプテンのリーチ マイケルと2019年ワールドカップにも出場した元オールブラックスのマット・トッド、そしてNO8には6年目の山本浩輝とバックローには経験値の高い選手を揃えた。

BKは共同キャプテンの1人、SH小川高廣とSO中尾隼太がハーフ団を構成し、CTBはトップリーグの経験豊富なティム・ベイトマンと、新加入の元オールブラックスのセタ・タマニバルが入り、WTBには松岡久善と2年目の桑山聖生の2人、FBはリオ五輪代表だった豊島翔平が務める。

ベンチには経験豊富なLO小瀧尚弘、昨年大活躍した2年目のFLシオネ・ラベマイ、新人でWTB桑山の実弟CTB/WTB桑山淳生(早稲田大学出身)らが入った。

一昨年11位だった東芝は、「トップ4」を目指して、昨年から元ニュージーランド代表でクルセイダーズなどを率いたトッド・ブラックアダーHCが就任。指揮官は「プレシーズンでは新たな組み合わせを試すなど、昨年よりも強くなるために選手スタッフともにハードワークし続けてきた」と自信を見せた

やはり東芝としては伝統的に強固なスクラム、ラインアウトといったセットプレー、そしてディフェンスからリズムをつかんで勝利を呼び込みたいところだ。

東芝のFLリーチが「トヨタ自動車と東芝は常にライバル関係にある。ともに伝統のチームだしワクワクします。できればリードさんと対戦したい」と話していたように、全国社会人大会時代からしのぎを削ってきたライバル関係にあり、オールブラックスやワラビーズ、スプリングボクス、そして日本代表といったワールドカップに出場した豪華なメンバーの競演も楽しみだ。

トヨタ自動車、東芝ともに互いに今年を占う重要な開幕戦は、2月20日(土)午後2:00から、愛知県・パロマ瑞穂ラグビー場でキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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