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ラグビー コラム 2021年1月12日

トップリーグ開幕 バレット、フーパー、レイドロー レッドカンファレンスは世界的スター揃い

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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日本一をめぐる高校、大学の熱闘が終わり、1月16日からは、いよいよ日本ラグビー最高峰のジャパンラグビー トップリーグ2021が幕を開ける。来季から新リーグに移行することが決まっており、2003年に発足したトップリーグ(TL)はこれが最後のシーズンだ。

今季のTLは、2ステージ+プレーオフで開催される。「ファーストステージ」は、参加16チームを2つのカンファレンスに分けての総当たり戦。ここで決まった順位と、並行して行われる下部リーグのトップチャレンジの上位4チームを、「セカンドステージ」では、実力均等に4プールに分けて戦う。そして、各プールの上位2チームがプレーオフトーナメントで優勝を争う仕組みだ。

開幕を心待ちにしているファンの皆さんには残念なニュースが、1月12日に飛び込んできた。トヨタ自動車ヴェルブリッツ、サントリーサンゴリアス、キヤノンイーグルスに新型コロナウイルス感染症陽性者が確認され、トヨタ自動車対サントリー(1月16日、豊田スタジアム)、リコーブラックラムズ対キヤノン(1月17日、駒沢オリンピック公園陸上競技場)が中止になったのだ。

コロナ禍で行われる今季は頻繁にPCR検査を行うため、陽性者、濃厚接触者が多く出たチームは試合ができない。中止の場合は引き分け扱いになるが、中止が多くなれば、大会方式を変更しながらリーグの成立を目指すことになる。さまざまな対応策が準備されているが、何が起こるか分からないシーズンではある。本欄は今後の試合が無事に行われることを祈りつつ、「レッドカンファレンス」の注目ポイントを紹介したい。

ボーデン・バレット

サントリーは、日本代表CTB中村亮土がキャプテンに就任し、卓越したコミュニケーション能力とスキルでチームをけん引する。最大のトピックは、ニュージーランド代表オールブラックスの万能BKで、2016年、2017年のワールドラグビー最優秀選手ボーデン・バレット(29歳)の加入だ。SO(10番)がメインのポジションだが、パス、キック、ランと、ラグビーに必要なスキルをすべて高いレベルでこなす。サントリーには世界屈指の突破力を持つオーストラリア代表CTBサム・ケレビ(27歳)もおり、どんな攻撃的ラグビーを見せてくれるか楽しみだ。

マイケル・フーパー

トヨタ自動車には、オーストラリア代表キャプテンを務め、105キャップを誇るFLマイケル・フーパー(29歳)が加入した。タックル後にボールを奪い取るジャッカルが得意で、ボールを持って前に出る力もある。昨季加入したNO8キアラン・リード(35歳)はオールブラックスのキャプテンも務め、2013年の世界最優秀選手。この2人が揃うFW第三列は世界トップレベルだ。リードは今季、日本代表SH茂野海人(30歳)とともに共同キャプテンを務める。

アグレッシブ・アタッキングラグビーのサントリー、伝統のフィジカル・ラグビーのトヨタ自動車が引っ張るカンファレンスになりそうだが、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスには、スコットランド代表SHグレイグ・レイドロー(35歳)が加入した。FWとBKのつなぎ目で判断の良いパス、キックを繰り出し、チームを前進させる。正確なプレースキッカーでもあり、チーム力を大きく上げそうだ。

近年めきめきと力を上げるクボタスピアーズには、日本代表FLピーター・ラブスカフニ(32歳)がいる。元日本代表CTB立川理道(31歳)がキャプテンを務め、身長205cmのパワフルLOルアン・ボタ(29歳)、身長168cmのFL岡山仙治(22歳)ら多様なラインナップで上位進出を狙う。HondaHEATには、ラグビーファンに愛される日本代表スクラムの支柱・具智元(26歳)がいる。ラグビーワールドカップ(RWC)2019の優勝メンバーである南アフリカ代表LOフランコ・モスタート(30歳)の加入は、大きな戦力アップにつながるだろう。

昨季4連勝という好スタートを切った東芝ブレイブルーパスは、日本代表のキャプテン、リーチ・マイケル(32歳)がチームの顔だが、RWC日本代表メンバーのFL徳永祥尭(28歳)、攻撃的SH小川高廣(29歳)が共同キャプテン。立って力強くボールをつなぐ伝統のスタンディングラグビーに加え、素早くボールを動かすことでディフェンスを崩す。上位陣を脅かす存在だろう。

宗像サニックスブルースには、RWC2019の日本代表LOジェームス・ムーア(27歳)が所属するが、日本代表WTBレメキ ロマノ ラヴァがHondaより移籍。変幻自在のステップワークで攻撃のアクセントになるだろう。RWC2015の日本代表メンバーで、長らくサントリーで活躍した小野晃征(33歳)が8年ぶりにサニックスに帰ってきた。チームの戦術をコントロールするプレーメイカーとして古巣の順位を引き上げたい。

8チーム目は三菱重工相模原ダイナボアーズ。サンウルブズで活躍したCTBマイケル・リトル(27歳)が攻守の要だがオールブラックスのSOとして2011年のRWCに出場したコリン・スレイドが加入した。日本屈指のタックラーFL武者大輔(30歳)ら闘志あふれる選手も多く、順位争いもかき回したい。開幕節の東芝対NTTコミュニケーションズ(国立競技場)、は、今後のレッドカンファレンスの順位争いを占う重要な一戦。第1節~第4節までは毎週試合がある。開幕ダッシュに成功するのはどのチームなのか、まずは注目である。

文:村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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