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ラグビー コラム 2020年12月7日

【ハイライト動画あり】明大、早大に快勝して対抗戦連覇 箸本龍雅キャプテン「接戦で勝った」

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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96回目の早明戦は関東大学対抗戦Aの優勝決定戦となり、ここまで5勝1敗の明大が6戦全勝の早大を34-14で破り、2年連続18回目の優勝を決めた。6勝1敗、勝ち点24で2チームが並んだ場合は、当該校の直接対決の勝者が上位になるという大会規定によるものだ。

12月6日の秩父宮ラグビー場は快晴、微風の好コンディション。キャパシティーの50%という入場制限のなか、10,465人の観客が集った。午後2時、梶原晃久レフリーのホイッスルで試合は始まった。立ち上がりからコンタクト局面で明大が前に出るシーンが目立つ。開始4分、明大は、早大陣内中盤のラインアウトからの攻撃で身長192cmのCTB児玉樹が縦突進、連続攻撃からWTB石川貴大が右コーナーに飛び込む。しかし、ここはトライ寸前の石川が持つボールをFL相良昌彦が手ではらってトライを防ぐ。12分にも明大がインゴールにボールを持ちこんだかに見えたが、早大SH小西泰聖とFB河瀬諒介がボールを押さえさせなかった。

12/6 早稲田大学 vs. 明治大学

しかし、明大のアグレッシブな攻撃は早大のディフェンスにプレッシャーをかけ続け、前半16分には、早大ゴール前のスクラムからの攻撃でNO8箸本龍雅キャプテンが2人のタックルをはじきながらトライ。19分には早大が明大インゴールに蹴り込んだボールを押さえたドロップアウトから速攻。自陣からボールをつなぎ、LO片倉康瑛が左タッチライン際を突進し、右に展開するや、箸本が走り込みラインブレイク。FL繁松哲大、石川とボールが渡って左中間にトライ。SO森勇登のゴールも決まって、14-0とリードを広げた。

「明治スタイルにフォーカスして臨みました」という箸本キャプテンの言葉通り、明大は力強い縦突進、スクラム、ラインアウトのセットプレー、ボール争奪戦に徹底してプレッシャーをかける。24分、早大ゴール前のラインアウトからモールを押し込み、HO田森海音が3トライ目をあげ、完全に試合の主導権を握った。

ラグビー 関東大学対抗戦2020

【ハイライト】早稲田大学 vs. 明治大学

12/6 早稲田大学 vs. 明治大学

早大は前半終了間際に明大ゴール前でSH小西がラックサイドを突破し、PR小林賢太が好サポートからトライをあげた。しかし、前半だけで4本のラインアウトを失い、ボール争奪戦でも4回のターンオーバーを許して苦しい戦い。後半もディフェンスでは粘ったが、13分、明大WTB齊藤大朗にトライを追加されてしまう。スコアは26-7。

明大は、後半なかばにもスクラムの猛プッシュで早大の反則を誘うなど、圧力を緩めない。25分、早大が明大陣中盤の右中間スクラムから左オープンに展開し、WTB古賀がタックラーを一人かわしてさらにゴールに迫ろうとすると、スクラム最後尾からバッキングアップに走った箸本が猛然とタックルし、これを食い止めた。27分に、早大はSH小西がラックサイドを抜け出してトライをあげるのだが、箸本の凄まじいディフェンスの余韻がフィールドに漂っていた。

スコアは26-14となり、早大にも勝機があるように思われたが。34分、追加点につながる大事なラインアウトを獲得できず、その後のスクラムでも反則をとられて万事休す。明大がPGとトライを加えて、34-12で勝利した。早大の選手には涙も見えたが、この試合にかけた準備は明大が優っていたのかもしれない。

勝利した明治大学

「きょうのメンバー23人だけの勝利ではなく、一緒に練習したB、Cチームみんなの(努力の)成果が出たことが嬉しいです。ラインアウトも、Bチームのメンバーが(早大のラインアウトを)完全コピーというくらいクオリティ高くやってくれたので、安心して戦えました」(箸本龍雅キャプテン)。早大のラインアウトは13本中7本の獲得に終わった。また、箸本キャプテンは「コンタクトの部分で上回った」と勝因を語った。ラン、パス、キックと個々に質の高いスキルを持つ選手たちが「タテの明治」の伝統を体現し、激しくコンタクトし続ける力強い勝利だった。マン・オブ・ザ・マッチは当然のごとく箸本龍雅。188cm、108kgの体格で攻守に体を張り続け、試合直後の会見では「試合に出ていないメンバーを負けた気持ちにさせたくなかった」と仲間を思いやった。心身ともに成長を続けるリーダーが呼び込んだ対抗戦連覇でもあった。

文:村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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