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ラグビー コラム 2020年11月6日

関西大学Aリーグ2020、待望の開幕 王者・天理大を追う同大、京産大 予測不能の短期決戦を見逃すな

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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コロナ禍で多くのスポーツが影響を受ける中、関西大学Aリーグも中止する可能性があった。8月に天理大学でクラスターが発生した以降も、新型コロナウイルス感染症の陽性者が出たチームがあり、例年の10月初旬開幕には準備の間に合わないチームが出てしまうためだった。しかし、学生に公式戦の機会を与えるためさまざまな案が検討された結果、変則日程での開幕が決まった。11月7日~12月6日までの短期決戦である。

大会方式は例年の8チームによる総当たり戦ではなく、昨季の順位を基に8チームを2つのリーグに分け、4チームずつの総当たり戦で順位を決めるもの。最後は同じ順位同士で順位決定戦を行う。年末年始に行われる恒例の全国大学選手権大会には3位までが出場。組み分けは、奇数順位のOddリーグ(天理大、関西学大、近畿大、摂南大)、偶数順位のEvenリーグ(同志社大、京産大、立命大、関西大)。総合3位以内に入るためには、各リーグで最低2位までに入るのが条件だ。

事前に十分な対外試合ができていないため、10月11日から3週間は通常開催の場合に確保してあったグラウンドを使用して交流試合を実施。各大学が準備を整え、11月7日、いよいよキックオフとなる。初日は、天理親里ラグビー場(奈良県天理市)で近畿大対関西学大、天理大対摂南大、翌8日は、鶴見緑地球技場(大阪市鶴見区)にて、京産大対立命大、関西大対同志社大が対戦する。

関西リーグ4連覇中の天理大

頭一つ抜きんでた実力を誇るのは天理大だ。現在、関西リーグ4連覇中で、大学選手権でも2018年度準優勝、2019年度ベスト4と着実に実績を積み上げている。大観衆が集う秩父宮ラグビー場での試合を経験したPR小鍛治悠太(4年)、NO8アシペリ・モアラ(3年)、SH藤原忍(4年)、SO松永拓朗(4年)、CTBシオサイア・フィフィタ(4年)らがチームを引っ張っているのは強みだ。特にフィフィタは、サンウルブズ入りし、スーパーラグビーのレベルも経験、持ち前の突破力に加えて周囲を生かすプレーもできるようになった。他大学がもっとも警戒する選手だ。

Oddリーグは天理有利だが、2位争いはし烈だ。関西学大は、卒業生でNTTドコモ レッドハリケーンズでも活躍した小樋山樹監督が今季よりチームを率いる。戦術面もレベルアップし「上位を狙えるようになった」と竹内海斗キャプテン。摂南大は7人制日本代表を率いてリデジャネイロ五輪で4位入賞を果たした瀬川智広監督を招へい。初戦で天理大へのチャレンジとなるが、チームにどんな変化が起こるのか興味深い。「ノンストップラグビー」を掲げる近畿大はPR森田博斗キャプテンを軸にセットプレーを安定させ関西制覇を狙う。

Evenリーグは、順位予想が難しい。昨季2位の同大は神戸製鋼コベルコスティーラーズで活躍したOBの伊藤紀晶ヘッドコーチが率い、タックラーのFL中尾泰星キャプテンが先頭に立つ。「どんな相手にも全力で80分間戦い抜きます」(中尾)。交流試合では摂南大、関西大、近畿大に3連勝で勢いがある。昨季4位の京産大は元日本代表LO伊藤鐘史監督が今季より指揮を執り、打倒・天理大を目指す。10月17日の交流試合では立命大を相手に立ち上がりにトライを畳みかけた。FWを全面に押し出すプレースタイルは健在だ。敗れた立命大だが、後半は12-0で追い上げて底力を見せた。関西大は2年ぶりのAリーグでの戦い。ボールを動かし続けるラグビーでAリーグ定着の礎を築きたい。

11月29日には、1位同士、2位同士が1~4位決定戦に臨む。今季はコロナ禍ということもあって下部リーグとの入替戦は行われない。まずは各リーグ2位以内の争いに注目したい。

文:村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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