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関東大学対抗戦Aは今週末、第4週に入る。第3週まで全勝で走るのは明大、早大、帝京大の3チーム。10月11日の第2週で筑波大を54-17で下した帝京大の充実が際立っている。11月1日の秩父宮ラグビー場はファンの注目度も高く、コロナ禍で入場者数の制限があるとはいえ、早々に前売りチケットが売り切れた。第1試合は早大と帝京大の全勝対勝。第2試合で伝統の一戦、明大対慶大がある。
10/18 筑波大対明治大
昨季は対抗戦A5位となり、全国大学選手権出場を逃した慶大は、栗原徹監督が2年目の指揮でチーム力は着実にレベルアップ。今季の初戦で筑波大に敗れたものの、その後は日体大、立教大を大差で下し、調子を上げている。一方、2年ぶりの全国大学選手権制覇を目指す明大は危なげのない3連勝だが、先週の筑波大戦は激しいプレッシャーを前にミスが多くなり、苦しみながら後半突き放した。
両者は9月13日、シーズン開幕前に合同練習を行った。明大、慶大ともにメンバーを入れ替えながらゲーム形式の対戦もあり、僅差勝負を繰り広げている。LO相部開哉キャプテン(4年)を筆頭に素早く前に出てプレッシャーをかける慶大に、その中でもスペースを見つけてトライを獲り切る明大。約1カ月半の時を経て、進歩したのはどちらなのか。
明大は2週間前の筑波大戦から先発で1名のみの変更。SO池戸将太郎(1年)に代わって齊藤誉哉(2年)が起用される。また、筑波大戦でFBだった石田吉平(2年)とWTB小島昂(4年)がポジションを入れ替わる。彼らアウトサイドBKをどう機能させるのか。HO田森海音(3年)、LO片倉康瑛(4年)を軸にセットプレーを安定させ、ボール争奪戦で優位に立ってタイミングの良いボールを供給したい。
10/4 慶大対筑波大
対する慶大は、10月18日の立教大戦から先発で2名の交代。FW8人は変わらず、SOは2試合ぶりに中楠一期(2年)が先発し、SOだった鬼木崇(2年)はCTBに入り、CTBで先発していた中村大地(3年)はリザーブに回る。立教大戦でマン・オブ・ザ・マッチに選出されたのは、HO原田衛(3年)。前半に3トライをあげる活躍だったが、高校日本代表、U20日本代表、ジュニア・ジャパンと各レベルの代表を経験し、トップリーグのチームも注目の存在だ。スクラムリーダーとして明大の強力FWの前に立ちはだかる。
今季はどのチームもシーズン前の準備は不足しており、公式戦の中で例年以上の成長が求められている。伝統のライバル同士の戦いは選手の力を引き出し、チーム力アップにつながる。互いの意地がぶつかり合うタックル、ボール争奪戦は特に注目だ。
文:村上晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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