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スーパーラグビー2020 オーストラリア
第10節 レベルズ vs. フォース
さらに攻勢をかけるレベルズは39分、スクラムを起点に途中出場のFBアンドリュー・ディーガンが前に出て、HOマアフが持ち込み、最後はPRカブス・エロフが中央にトライ。
試合終了のホーンを待って、SOトゥームアがゴールを決めて34-30と大逆転し、4点差の勝利を挙げて、ワラターズを交わして3位となり、プレーオフ進出を決めた。
逆転勝利を収め、クラブ史上初のプレーオフ進出を決めたレベルズのデイビッド・ヴェッセルズHC(ヘッドコーチ)は、まず「両チームとも全力を尽くした。フォースは色々と厳しい状況にあっても素晴らしい努力をしていた」と自身の古巣でもあるフォースの健闘を称えた。
そして指揮官は「とにかく(プレーオフ進出という)この結果に満足している。クラブにとってとても大きなことだ。これまで多くの関わった人たちのためにも意味のあることだ」。
「セミファイナルにたどり着くまでに、他のチームよりもタフな戦いとなった。だが、やり切った選手たちを本当に誇りに思うし、今までに経験できなかったチームスピリットを作ることができたと思う」と感慨深げに話した。
キャプテンのFBハイレット ペッティも「ちょっとホッとしたし、選手たちを誇りに思う。かつてのレベルズだったら、このような苦しい状況に陥ったらそこから立ち直ることができなかったかもしれないが、今日はそれができた」と胸を張った。
一方、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、ホームで1試合もできない状況の中で何度も善戦したが、1勝もできず大会を終えることになったフォース。
ティム・サンプソンHCは「準備期間も短く、ホームから離れて過ごさねばならなかったが。慣れない土地でトレーニングし、愛する人々がそばにいないというのはなかなか難しかった。だが、そのことがチームの結束を強くした」と話した。
続いてサンプソンHCは「私のやり方がうまくいかなかったこともあって、反省も多いが、チームは日を追うごとに良い準備ができるようになった。最後まで、チームは諦めなかった」と選手たちをねぎらった。
1つ歴史を作り、プレーオフ進出を決めた3位のレベルズは、9月12日(土)に、ブリスベンのサンコープ・スタジアムで、2位のレッズとプレーオフ準決勝を行う。最終戦でもリーグ戦首位のブランビーズを26-7で下した上り調子のレッズに対し、レベルズはすべてをぶつける。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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