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後半は互いに好機を生かせない展開が続く。ワラターズがPGを追加し、23-17となった後半10分過ぎからは、ボールは両チームの間を行ったり来たり。ブランビーズのラインアウトにプレッシャーをかけ、ボールを奪ったワラターズが連続アタックを仕掛けるも反則を犯して逸機。そのPKからブランビーズのFBトム・バンクスがタッチキックを蹴り込むと、これがノータッチでワラターズにボールが渡る。互いに良いプレーが続かず、もどかしい展開が連続した。
ワラターズにとって悔やまれるのは、後半22分の比較的簡単なPGチャンスをハリソンが外したこと。そして、25分あたりにブランビーズゴールに迫ったラインアウトでのノットストレートだ。投げ手が直前に投入されたHOロビー・アベルだったことも影響したかもしれない。また、30分過ぎにも攻め込みながらボールを継続保持できずにチャンスを逃している。直後、ブランビーズに攻め込まれると、LOロブ・シモンズがタックル後にすぐに退かない反則。このPKからのタッチキックで攻め込まれ、38分、ブランビーズの交代SHアイザック・ファインズがトライされ、ゴールも決まって、23-24と逆転されてしまった。
ワラターズは一時20-5というリードをとりながら、判断のミスや反則で突き放すことができなかった。一方のブランビーズも8本のラインアウトを確保できず、攻撃を畳みかけられなかった。互いにまだチームが熟成できないことを露呈する戦いだったが、スーパーラグビーAUは始まったばかり。プレーオフもあり、この大会はまだ何が起こるか分からない。
【ハイライト】スーパーラグビー2020 オーストラリア 第3節
ワラターズ vs. ブランビーズ
文:村上晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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