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写真:ボールを継続する桐蔭学園 中央はLO青木
桐蔭学園はキックオフを浅めに蹴ってキープして攻め込むと、後半はボール支配率、テリトリーでも優位に進める。後半6分、ボールを継続して最後は2年生のLO(ロック)青木恵斗がインゴール中央左に押さえて、10-14と4点差に詰める。
さらに16分には相手のキックをキャッチしたSO伊藤がカウンターで相手守備陣を突破し、最後はパスを受けた2年生のFB秋濱悠太がトライを挙げて、ついに桐蔭学園が15-14と逆転。
さらに桐蔭学園は23分、再び敵陣でボールを継続し、最後はLO青木のオフロードパスを受けたWTB(ウィング)西川賢哉(3年)が右隅に飛び込んでトライで20-14とリードを広げる。
写真:DGを狙う桐蔭学園SO伊藤
残り7分、6点差。まだ御所実業に逆転するチャンスがあると思われた。しかし、桐蔭学園のSO伊藤は冷静だった。
前に出てくる相手のディフェンスの裏のスペースにチップキック。そのボールを自ら蹴って、いとも簡単に敵陣に入る。さらに27分には、伊藤はDG(ドロップゴール)を決めて9点差とし、これで勝負あり。
そのままノーサイドを迎えて桐蔭学園が23-14で勝利し、9年ぶり2度目の優勝を飾った。桐蔭学園にとって単独優勝は初となり、関東勢での単独優勝は1997年度の国学院久我山(東京)以来、22年ぶりのこととなった。
また、桐蔭学園は今年度、国内の相手には無敗で終え、春の選抜大会、夏の7人制ラグビー大会、そして花園で優勝し「高校3冠」を達成。なお「高校3冠」は4度目、そして史上3校目の快挙となった。
写真:胴上げされる藤原監督
◆桐蔭学園 藤原秀之監督
「すべてのことを想定して最後までやり切った。100%準備をした。今まではそれが足りなかったのかな。僕のマネジメントだと思いますが、ここまででいいではなく、99%ではダメ。100%の準備をしようとずっと言ってきました。それをやりきったのでこういう結果になった。
(ノーサイド直後に下を向いていたのは)花園に来てから長い間、単独優勝に届かなかったので、いろんなことが走馬燈のようによみがえってきました。(初の単独優勝は)素晴らしい景色ですね。勝って生徒を迎えられるのは監督冥利に尽きます。
何度も跳ね返されて、7回目ですがやっと(単独優勝できた)。七転び八起きの精神で生徒とともにやってきた。報われたかなと思います。ちょっと(単独優勝まで)長かったなという気持ちもありますし、もしかしたら2度とうちには優勝は転がりこんでこないかと思っていたが、花園の神様がうちに微笑んでくれました」。
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