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12月27日(金)、99回目を迎える「花園」こと、全国高校ラグビー大会が開幕、開会式と1回戦の8試合が行われた。
開会式では高鍋(宮崎)のFB(フルバック)細元亮主将が堂々とこう選手宣誓した。「『ワンチーム』。日本を1つにした言葉。(ワールドカップで)日本代表が歴史的偉業を達成した瞬間に私たちは立ち会いました」。
「世界中の人を熱くしたラグビーの力をこれからも発信したい。私たちが『真のワンチーム』にたるため、私たちは戦いたい。新たな歴史を刻み、日本中に勇気と感動を与えることを誓います!」。
『入場行進三賞』はベストマーチング賞(整然とした行進)が城東(徳島)、フィールドドリーム賞(明るく元気な行進)は本郷(東京第2)、HANAZONOフィフティーン賞(力強い行進)は静岡聖光学院(静岡)がそれぞれ受賞した。
三賞のプレゼンターには、東海大仰星(大阪)在籍時に、第86回大会で優勝した日本代表FB山中亮平選手(神戸製鋼)が登場した。山中選手は「優勝した瞬間が一番の思い出に残っています。仰星でプレーしたのが一番ためになった」と懐かしそうに話した。
開会式の直後には第1グラウンドで、U18女子花園女子15人制が行われ、5トライを挙げた西軍が東軍に勝利した。続いて、第1~3グラウンドに分かれて1回の戦8試合が行われた。
写真:喜ぶ浦和フィフティーン
◆第1グラウンド
○浦和(埼玉)5-0 玉島(岡山)●
○関商工(岐阜)36-14 熊本工業(熊本)●
第1グラウンドの第1試合は、進学校として知られる浦和(埼玉)が玉島(岡山)を5-0の僅差で下し、3度目の出場で嬉しい花園初勝利を挙げた。
3年生唯一の経験者である主将のNO8(ナンバーエイト)松永拓実は「前半の反省点を踏まえて修正して、少しずらしてモールを組めた。トライが取れて良かった。今までのOBの積み重ねに自分たちがいるので、新しい歴史を築けたと思います」と胸を張った。
2試合目はBK(バックス)の走力で上回った関商工(岐阜)が,WTB(ウィング)清水健人(3年)の2トライなど、熊本工業(熊本)から計6トライを挙げて36-14で勝利した。
写真:青森山田の初勝利に貢献したNO8フィナウ
◆第2グラウンド
○青森山田(青森)29-0 坂出第一(香川)●
○黒沢尻工業(岩手)82-0 米子工業(鳥取)●
○札幌山の手(南北海道)26-14 高鍋●
第2グラウンドでは初出場の青森山田(青森)が坂出第一(香川)を29-0で破り、嬉しい初勝利を挙げた。
2トライを挙げたNO8リサラ・フィナウは「前半の最初の10分で100%やってペースを掴もうとしました。アタックは70点くらい。ディフェンスはまだまだ」と反省していた。
第2試合は得意のモールなどで黒沢尻工業(岩手)が14トライを挙げて米子工業(鳥取)を82-0で圧倒。
3試合目は札幌山の手(南北海道)と高鍋が対戦した。お互いに持ち味を出し合う展開となったが、「リーチ2世」NO8ヴェア・タモエフォラウがハットトリックを達成した札幌山の手が26-14で勝利した。
写真:大分東明のNO8ブル
◆第3グラウンド
○長崎北陽台(長崎)53-0 桐生第一(群馬)●
○大分東明(大分) 35-0 飯田(長野)●
○松山聖陵 38-10 旭川龍谷(北北海道)●
第3グラウンドの第1試合は長崎北陽台(長崎)が2年連続出場となった桐生第一を攻守で圧倒し、53-0と快勝した。
2試合目は、33年連続出場していた大分舞鶴の牙城を崩した初出場の大分東明が飯田(長野)と対戦した。
大分東明は前半16分、フィジー人留学生のNO8セコナイヤ・ブル(2年)がトライを挙げると勢いに乗り、5トライを重ねて35-0で快勝。嬉しい花園初勝利となった。
NO8ブルは「花園を目指す気持ちは日本人の選手たちと同じです。すごく緊張して最初から集中することできなかったが、みんなで乗り越えた」。
「周りをしっかり引っ張ることができた。みんなの力を合わすことができ、初出場で最初の試合で勝って嬉しい」と流ちょうな日本語で話した。
また、第3試合は地力で勝る松山聖陵(愛媛)が旭川龍谷(北北海道)に38-10で勝利した。
大会2日目の12月28日(土)は、27日に続いて1回戦の11試合が行われる。
文/写真:斉藤健仁
全国高校ラグビー大会 1回戦
【ハイライト】玉島高校 vs. 浦和高校
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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