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写真:攻撃の中心、SO山沢
2年連続の大学日本一へ。連覇を懸けた『武井組』最後の戦いが幕を開ける。
令和元年度の関東大学対抗戦は、1994年以来の早明戦全勝対決を制した明治大学が優勝。4年越しの栄冠を勝ち取った。
今年で95回目を迎えた『伝統の一戦』は、序盤から両者一歩も譲らぬ展開でゲームが進行する。
均衡を破ったのは、前半17分。敵陣ゴール前でラインアウトを獲得すると、FW(フォワード)が激しい肉弾戦で前進。最後は右LO(ロック)箸本龍雅が早稲田大学のディフェンスをこじ開けた。
その後、24分に今大会トライ王のSO(スタンドオフ)岸岡智樹(早大)にトライを献上。10-7で前半を折り返す。
「入りが大事」(HO/フッカー武井日向・商4=国学院栃木)と意気込んだ後半は、明大が主導権を掌握。前半2分、縦を突くライン攻撃で敵陣深くまで攻め込む。SO山沢京平からフラットパスを受けた武井がインゴール右に飛び込んだ。
その後も攻撃の手は緩まない。続く7分、19分には、敵陣22m付近のラインアウトからモールで強襲。FWが火を吹き「プレッシャーを十分にかけられた」(田中澄憲監督)。点差を突き放し、一気に勝負を決めた。
極めつけは後半44分のロスタイム。前節の帝京大学戦から完全復帰を果たしたWTB(ウイング)山村知也がタッチライン上を駆け切り、ダメ押しのトライ。終始相手を寄せ付けず、36-7で『伝統の一戦』は幕を下ろした。
対抗戦は7戦7勝。終始圧巻の横綱相撲だった。初戦の筑波大学戦を除けば、全試合ダブルスコア以上での快勝。被トライ数も11と、昨年を凌駕するチームの完成度を見せつけた。
大舞台で発揮した『真価』。ワールドカップ明けの慶應義塾大学、帝京大、早大との宿敵3連戦では、それが顕著に現れる。
慶大、帝京大戦は、40得点を奪う快勝。中でも対抗戦2年連続で黒星を喫している慶大相手には、80分間を通じて唯一の失点は前半9分のPG(ペナルティゴール)のみ。
「トライをされずに終われたことは大きい。自信になった」(武井)。3度目の正直で雪辱を果たした。
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