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約2カ月の中断期間をはさみ、再びスタートする関東大学対抗戦。明治大学は中断空け初戦で、青山学院大学との対戦を迎える。
「チームの層を厚くできる期間」と位置付けられていたワールドカップ中断期間。しかし、明大はBチームが戦うジュニア選手権の開幕戦の帝京大学戦で出鼻をくじかれる。
80分間、終始後手に回り最終スコアは0-61。屈辱的な大敗を喫した。「リーダーたちの働きも見えなかった。良いところがなかった」と試合後のインタビューでこぼした田中澄憲監督。選手たちも厳しい表情のままであった。
ジュニアチームの強さはAチームの強さにも直結している。舟橋諒将(平31法卒・現ヤマハ発動機ジュビロ)らが中心となった昨年度は、ジュニア選手権で20年ぶりの優勝。
その結果、チームに好循環が起こり大学選手権優勝の要因にもなった。「4年生がまとめないといけない試合でまとめ切ることができなかった」(FL/フランカー佐藤諒・政経4=国学院久我山)。帝京大に惨敗後のチームには暗雲が漂っていた。
写真:天理大戦にも出場しトライを挙げた矢野
敗戦を経てチームは改革を図る。矢野湧大(文4=大分舞鶴)を中心にジュニアチームは再始動。「チーム主体で考えることが多くなり、ミーティングもたくさん重ねた」(矢野)。
話し合いを経て、選手たちが掲げたテーマは2つ。1対1のコンタクトを重視する『コリジョン』とチームの団結に焦点を当てた『ユニティー』である。
通常であれば試合ごとにテーマを持つ明大。しかし、この中断期間にはAチームBチーム問わず、この2つのテーマにフォーカスして取り組んだ。
マインドにも好影響があったか。テーマの明確化によるチームの変化は試合結果として表れる。
ジュニア選手権2戦目、強豪・東海大学との一戦は24-21で逆転勝利。ゲームキャプテンを務めた矢野は、勝ち越しトライを決めるなど活躍を見せた。
慶應義塾大学を大差で下した明大は最終戦で早稲田大学と激突。試合は終盤まで一進一退の攻防が続いたものの、ラストワンプレー。敵陣深くのマイボールスクラムからPR(プロップ)大賀宗志がインゴールを割った。
そのトライで逆転となり試合終了。「意地でつかんだ勝利」と指揮官もほめたたえた。
今年度のジュニア選手権決勝トーナメントは行われないため、ジュニア帝京大にリベンジする機会は逃してしまった。勝ち点は14となり順位は2位。連覇はならなかったものの、試合ごとに成長を遂げていったジュニアチーム。
ジュニアでの経験を武器に紫紺を着る選手は現れるのだろうか。「出ることができたら、しっかりと結果を残して連覇に貢献したい」(矢野)。彼らの台頭から今後も目が離せない。
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