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防戦一方のカナダは、前半27分にも1トライを許し、大量40点のビハインドを抱えた。さらに同35分に途中出場のジョシュ・ラーセンが危険なクリーンアウトにより一発退場。
カナダはW杯史上最多となる1大会6枚目のレッドカードにより14人となったが、0-47で折り返した後半に奮闘を見せた。
「後半を誇りに思う。ハーフタイムでじっくり考えてアジャストした。(レッドカードで1人退場後の)14人で後半40分、しっかり戦った」(カナダ・ジョーンズHC)
「試合開始30分は、ボールに手をかけることすらできなかった。だが、そこからの50分はいいパフォーマンスができたと思う」(カナダ・NO8アードロン主将)
後半最初の得点はカナダだった。
後半5分、モール攻撃からWTBジェフ・ハスラーがライン突破。ゴール前に迫ると、ショートサイドにFLマット・ヒートンが突っ込んで殊勲のチーム初トライを決めた。47-7
しかし南アフリカも反撃。
後半14分にHOスカルク・ブリッツ、同25分には追加招集からW杯初出場を果たしたFBダミアン・ヴィレムセが左中間にW杯初トライ。同32分には途中出場したフランス・マルハーバがチーム10トライ目をスコアした。
試合の最優秀選手「Player of the Match」にはHonda HEATでもプレーする南アフリカのロック、RGスナイマンが選出。
南アフリカは主力温存の陣容だったが、見事に66-7で大会3勝目。しかし後半は14人のカナダ相手に苦戦を強いられる場面も見られた。
「前半は非常に良かった。後半は少しルーズになってしまったが仕方がない。選手たちが楽しんでプレーできていたことが何よりよかった」(南アフリカ・FLコリシ主将)
これで南アフリカはプールBで3勝1敗(勝ち点15)。カナダは3連敗となりプール戦敗退が決定した。
日本はプールAを突破した場合、プールBの南アフリカと決勝トーナメント1回戦で対戦する可能性がある。そのことを問われた南アフリカのエラスムスHCが答えた。
「日本とは何週間か前に対戦したが強かった。アイルランドもスコットランドも強敵だ。いずれにしても、次からの戦いは手ごわい敵を相手にしなければならない」
日本は2015年大会初戦で南アフリカから大金星。今年9月のW杯前哨戦では敗れている。
大本番での再々戦が実現すれば、日本のみならず世界中の注目を集めることになるだろう。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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