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ラグビー コラム 2019年10月8日

上り調子のフィジーが優勝候補に挑戦 魔法のようなトライはいくつ生まれる? ラグビーワールドカップ2019 ウェールズ vs. フィジー

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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FILIPO NAKOSI

10月9日、大分スポーツ公園総合競技場では、プールDの注目カード「ウェールズ対フィジー」が行われる。プールDは、10月8日現在、2勝1敗で勝ち点11のオーストラリアが首位に立ち、2勝で勝ち点9のウェールズが2位、フィジーは1勝2敗の7点で3位となっている。あと2試合を残すウェールズの1位通過が濃厚だが、フィジーがここで番狂わせを起こせば、オーストラリアが1位通過する可能性も出てくる。


大会前、多くの識者が話していたのは「番狂わせを起こせるのは、日本かフィジー」ということ。日本代表は期待以上の活躍をしているが、フィジーは世界ランキングでは下位のウルグアイに敗れ、期待外れのパフォーマンスになっている。これは、オーストラリア戦とウルグアイ戦の間が中3日しかなく主力を休ませたのも敗因だった。10月3日のジョージア戦ではようやく本領を発揮。奔放なパス、ランで45-10という快勝。ベストメンバーを組み、上り調子でウェールズに挑戦する。

キャプテンのFLドミニコ・ワンガニンプロトゥ(195cm、114kg、33歳)、FLセミ・クナタニ(193cm、107kg、28歳)は攻守に運動量豊富に動き回り、SOベン・ヴォラヴォラ(191cm、91kg、28歳)が巧みなキック、パスでスピードあるBKラインを走らせる。セミ・ランドランドラ(188cm、100kg、27歳)、チョスア・トゥイソヴァ(180cm、108kg、25歳)の両WTBの決定力はウェールズには脅威だ。フィジーは、2007年のラグビーワールドカップ(RWC)のプール戦でウェールズに38-34で勝ち、決勝トーナメントに進出したことがある。フィールドを広く使って自由奔放に走り回り、選手たちに笑顔があふれる展開になれば、フィジーペース。各選手の持つ個人技を存分に披露したい。

対するウェールズは、9月29日、オーストラリアとの死闘を29-25で制し、プールD1位での準々決勝進出に大きく前進した。優勝候補の実力を証明したわけだが、フィジーは少しでもスキを見せればトライを獲ってくる怖い相手だ。スクラムなどFW戦で圧力をかけ、フィジーを窮屈な状況に追い込みたい。オーストラリア戦で25タックルを決めたLOアラン・ウィン・ジョーンズ(198cm、121kg、34歳)がキャプテンとして攻守にチームを引っ張り、ボール争奪戦でも活躍するだろう。


ゲームをコントロールするのは、SHガレス・デーヴィス(178cm、86kg、29歳)、SOダン・ビガー(188cm、94kg、29歳)のベテランHBコンビ。ガレス・デーヴィスは、オーストラリア戦でインターセプトから値千金のトライを決めた。デーヴィスがディフェンスラインに入って飛び出してくるのは、攻撃側にはプレッシャーだが、フィジーがその裏をかいてディフェンスを破ることができるかどうかも注目だ。

ハドリー・パークス(187cm、101kg、31歳)、ジョナサン・デーヴィス(186cm、101kg、31歳)のパワフルな両CTBを起点にチャンスを作るのがウェールズのスタイルだが、フィジーのCTBレヴァニ・ボティア(180cm、103kg、30歳)、ワイセア・ナヤザレヴ(193cm、108kg、29歳)もフィジカルでは負けてない。このCTB対決も面白い。天候にもよるが、互いに大きくボールを動かすタイプだけに、アクロバティックなトライも生まれるだろう。フィジーの魔法のようなボールつなぎも見られるかもしれない。プール戦屈指の好カードをお見逃しなく。


文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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