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「あと30分だけ喜んだら、次のサモア戦にフォーカスする」とリーチ。日本、アイルランドの選手・HCコメント。ラグビーワールドカップ2019
ラグビーレポート by 斉藤 健仁9月28日(土)静岡県の小笠山総合運動公園エコパスタジアムで行われた、日本vs.アイルランドは、日本が19-12で勝利。再び世界に衝撃を与えた。
日本、アイルランド両チームのHC(ヘッドコーチ)、キャプテン、選手のインタビューをお届けする。
【日本代表】
◆ジェイミー・ジョセフHC
「自分たちの信念を持って今日は、貫きました。自分たちがやりたいことを今日やれたということです。それが勝因です。
アイルランドは、いいクオリティーのチームです。でも我々はこの試合のためにかなりの時間を費やして準備してきました。アイルランドより長く時間を使ってきました。
そして、今日にむけて、この3年間、この試合に焦点を当ててきました。そういった意味でアイルランドよりアドバンテージがあったと思います。選手たちがよくやってくれました。
今週の焦点はタックルでした。相手はどんなアタックをしてくるかは想定しました。選手たちの勇気のあるプレーを見て、アイルランドの厳しいアタックに対して持ちこたえることができたことは誇りに思います」
◆ゲームキャプテンFL(フランカー)ピーター・ラブスカフニ
「23人以上の人たちが協力してくれてこの結果につながったと思います。みんなで練習をして、信念を持ってやってきました。まずは自分たちに焦点を置いて、自分たちで何か事を起こそうと思ってやってきました。
グラウンドでは、特に後半は攻撃に攻撃を重ねられたような展開でしたが、タックルしたらすぐに立ち上がって、またラインに戻るようにしました。
そして私たちが思い描くようなディフェンスをしてきました。チーム全員に対して誇りに思います」
◆FLリーチ マイケル
「やり切れた。選手とスタッフに感謝しています。リザーブと聞いてからも、いつでも大丈夫なように用意していた。必ずインパクト残すつもりだった。
アイルランドは日本がプレッシャーをかけてくるのを嫌がると思っていた。彼らのやることわかっていたし、具体的なプランが見えなかったのに対して、僕たちはすべて意識、ディティールに1つ1つこだわって80分間(戦った)。
絶対に勝つと言うメンタリティが重要だった。やってきたことを信じて、みんなでやってきた。あと30分だけ喜んだら、次のサモア戦にフォーカスする」
◆LO(ロック)トンプソン ルーク
「言葉が出てこない。素晴らしい。ホームでナンバーワンのチームに勝ったよ。ポテンシャルもあったし、やろうとしていたことができた。アイルランドに対して練習してきたプランがやれた。
ハートとゲームプランで戦った。ファンの応援も素晴らしい。でもまだ終わりじゃない。この試合に勝っただけで、ベスト8に入ったわけじゃない。2015年がそうだった。そのためにまだ勝たないといけない」
◆CTB(センター)ラファエレ ティモシー
「自分の仕事ができました。チームにとっても1週間でいい準備をしてきました。試合前のイメージは相手の展開スピードを抑えて、自分たちのスピードある展開に持っていきたいというものでした。
(WTB福岡へのパスは)相手のディフェンスが上がってきているのがわかったので、あとは落ち着いて(福岡)ケンキにパスをするだけだった。
もう、ロッカールームで、みんなでビールを1本飲んだので、(祝福は)それだけです。あとはしっかりとリカバリーして、次のサモア代表戦に臨みたい」
◆CTB中村亮土
「実力的に勝てると思っていました。ディフェンスでは早くセットして前に出続けることを意識していて、非常に良かった。
(トライのシーンは)シェイプ(自分たちのアタックライン)も見えていたし、外も余っていたのもわかっていたし、コールもあった。
前回大会の南アフリカの試合がなかったら、この試合で勝つことはできなかったですし、今のメンバーだけでなく、2015年のメンバー、その前の日本代表のメンバーとずっとつながっている部分もある。
今までの日本代表の歴史を振り返って、その人たちに感謝したい」
◆WTB(ウィング)福岡堅樹
「自分たちは勝つ準備を100%してきたので、それが実現できて最高に良かった。前日の時点で可能性を伝えられていて、今日の朝、メンバー入りを言われました。しっかりといい準備ができた。
(トライのシーンは)基本的にスペースがあるのが見えていましたし、内側にいたのがティム(ラファエレ)だったので、あのくらいの間合いなら絶対、投げてくれるとわかっていた。
(最後のシーンは)まだ本調子ではなかったので(走りきれなかった)。次の試合は100%で(やりたい)」
◆FB(フルバック)山中亮平
「しっかりとプランを遂行するということで、自分の役割をやりきるという思いで臨みました。もうちょっと出たかったですけど、みんな気持ちが入っていましたし、いいディフェンスもできていました。
すごい試合でした。全試合勝ちにいくつもりでやっていたので、相手は格上ということはわかっていましたし、チャレンジする気持ちで僕自身は考えていました。結果としてもそのように臨んでよかった」
【アイルランド】
◆ジョー・シュミットHC
「日本のチームにおめでとうといいます。エネルギー、インテンシティー本当に素晴らしかったです。日本はビッグチームでした。私たちは勝ち切ることができませんでした。
最初の20分は、12-3でゲームをコントロールできました。時間が経つたびに、相手の方に流れがいってしまったと思います。田村優、ラファエレ・ティモシーも自分たちのいいようにプレーしていました。
私たちはオフサイドをしてしまいました。そしてプレーがためらいがちになってしまいました。それによって相手の勢いに飲まれてしまった。そして相手の勢いがどんどん増していきました。
(最後、タッチに蹴り出したシーンに関しては)ボーナスポイントは重要だと思います。プール2戦で我々が6ポイント(になりました)。ジャパンは9ポイントということになります。
サモアが(現時点で)5ポイント。準々決勝進出するために上位にならなければならないので、サモアよりも上になるには1ポイントが必要でした」
◆キャプテンHO(フッカー)ローリー・ベスト
「タフな試合になることはわかっていた。しかし、日本は予想以上に素晴らしかった。私たちはゲームプランを持っていたし、十分な準備もした。ミスもあったし、不運もあった。特にペナルティでは。
日本は本当に、本当に素晴らしかった。彼らが投げかけた沢山の問いに、私たちは正しい答えを出せなかった。
ホスト国と戦うのはいつだってタフなことだ。残念だが日本が勝利に値する。嬉しくない結果だが、もう一度立ち上がらなければならない」
◆SH(スクラムハーフ)コーナー・マレー
「常に強かった。日本はとても良かった。最初の20分間は自分たちも良かったが、その後少しまとまりを失った。
モメンタム、勢いを失ってしまったと言うことはあったが、やはり日本の方が良かったから勝ったのだと思う。日本のディフェンスのラインスピードが素晴らしかった。
後半ぶつかった時に、日本に押されてしまった。そこからモメンタムを失った。日本のスピードに対してエラーをしてしまった」
文:斉藤健仁
【ハイライト映像】日本vs.アイルランド ラグビーワールドカップ
(c) Rugby World Cup Limited 2019
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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