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ラグビー コラム 2019年6月4日

5位から14位までが勝ち点7差に!スーパーラグビープレーオフ進出枠「8」を巡る戦いは残り2節。サンウルブズは立川、山田ら代表落選選手の奮起に期待

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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スーパーラグビー2019は、今週末、第17節を迎える。レギュラーシーズンは残すところ2節。プレーオフ進出枠「8」を巡る戦いは、いまだ混とんとしている。前節、今季最後の秩父宮ラグビー場での試合だったサンウルブズは、ブランビーズに敗れたが、すぐに南アフリカに旅立った。今節は南アフリカのケープタウンでストーマーズと対戦する。ストーマーズは、前節、ライオンズに敗れ、南アフリカカンファレンス最下位に沈んだが、勝ち点は「30」。残り2試合で勝ち点を積み重ねればプレーオフ進出のチャンスはある。シーズンを2勝のまま終わりたくないサンウルブズがどこまで頑張れるか。

6月3日、日本代表の宮崎合宿のメンバー42名が発表された。ラグビーワールドカップ(RWC)に向かう日本代表の選考に生き残った選手達と言える。サンウルブズの南アフリカ遠征メンバーの中には、PR三上正貴、HO北出卓也、CTBラファエレ ティモシーが含まれた。レベルの高い試合経験を積ませたい選手ということだ。選考から漏れたSH内田啓介、CTB立川理道、WTB山田章仁もいる。これらの選手にはまだチャンスがあるということだ。一貫して高いパフォーマンスを続けていれば、負傷者など出た時には代表入りもあるだろう。

アントン・レイナートブラウン

19回のボールキャリーで6回のディフェンス突破、3回のクリーンブレイクという驚異的な活躍をしたアントン・レイナートブラウン(チーフス)

オーストラリアカンファレンスでは、前節、サンウルブズに快勝したブランビーズが勝ち点「39」として首位に立った。2位レベルズは、前節、3位のワラターズに15-20で敗れた。勝ち点はレベルズが「34」、ワラターズが「30」。17節でレベルズはニュージーランド(NZ)のクルセイダーズ、ワラターズはブランビーズと対戦する。どちらも見逃せない。

NZカンファレンスでは、首位を走っていたクルセイダーズが、前節、フィジーで行われたチーフスとの試合で、まさかの敗北。勝ち点を伸ばすことができなかった。チーフスのCTBアントン・レイナートブラウンは、19回のボールキャリーで6回のディフェンス突破、3回のクリーンブレイクという驚異的な活躍。RWC日本大会で三連覇を狙うNZ代表オールブラックスのレギュラーに向けて猛アピールだ。これでチーフスは勝ち点「31」としてプレーオフ進出枠を巡る戦いに割って入ってきた。2位のハリケーンズも16節でシャークスを下し、勝ち点を「44」に伸ばした。クルセイダーズは敗れたとはいえ、勝ち点「53」で余裕がある。17節はホームのクライストチャーチでレベルズを迎え撃つ。

混戦状態のままなのが、南アフリカカンファレンスだ。アルゼンチンのジャガーズは、前節、オーストラリアのレッズを下して勝ち点を「41」とした。この試合では21歳のWTBサンティアゴ・カレーラスが活躍し、2トライ。一つ目は、地面に転がるキックを追い、右足でディフェンダーの頭を越えるサッカースキルを披露し、自らキャッチしてトライ。終了間際には値千金のインターセプトからのトライで、34-23という勝利の立役者となった。17節、ジャガーズはシャークスと対戦する。凄まじいフィジカルバトルが展開されそうだ。苦しんでいたライオンズも、ストーマーズを下して2位に浮上。勝ち点は「35」、3位のブルズは「34」、4位のシャークスが「33」で予断は許されないが、どの試合もサバイバルマッチであり、観る者の胸を打つ好試合になるだろう。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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