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ラグビー コラム 2019年2月22日

少しずつタックルをずらして走るランニングスキルは必見 ウィークエンドピックアッププレイヤー

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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スーパーラグビー2019は、2月22日(金)から第2節が始まる。サンウルブズは、23日(土)、同じオーストラリアカンファレンスのワラターズと対戦する。サンウルブズは、初戦から先発で4名の変更がある。なかでも注目は、PRヴァル アサエリ愛に代わった山下裕史、LOジェームス・ムーアに代わったトム・ロウだろう。

開幕節では交代出場ながら、スクラムを立て直した山下はラグビーワールドカップ(RWC)2019の日本代表メンバー入りに向け、スーパーラグビー序盤戦でアピールしたいところ。オーストラリア代表を多数そろえるワラターズに対しても存在感を示したい。スクラムは一人で組むものでなはい。後ろの選手たちの押しを、いかに相手に伝えることができるか。ただし、山下は「ラグビーはスクラムだけではないので」とも話していた。ボールキャリーや、ディフェンス面でもアピールしたいところだ。トム・ロウは、1991年 生まれの28歳。高校まではバスケットボールに打ち込み、卒業後に本格的にラグビーを始めながら、すぐにこのタフなスポーツに適応して州代表に選ばれるなど抜群の運動能力を誇る。初めてのスーパーラグビーレベルでどんなプレーを見せてくれるのだろう。

イズラエル・フォラウ

イズラエル・フォラウ(ワラターズ)

ワラターズのメンバーは豪華だ。キャプテンのFLマイケル・フーパ―、PRセコペ・ケプ、LOロブ・シモンズ、CTBカートリー・ビールなど11人のオーストラリア代表キャップ保持者が並ぶ。なかでも一人だけ注目選手をあげるなら、FBイズラエル ・フォラウだ。193cm、103kgのサイズで、空中戦に強く、ボールを持ってのしなやかなランニングは、なぜあんなに簡単にタックラーをかわせるのか不思議なほど。

トンガ人の両親のもとで生まれたフォラウは、オーストラリアの3種類のフットボールでプロになったスーパーアスリートだ。日本では「オージーボール」の名で知られる、同国特有のオーストラリアンフットボール、13人制のラグビーリーグ、そして、現在のラグビーユニオンである。いずれも楕円球を使うフットボールだが、ルールは大きく違う。日本では比較する対象が難しいが、人気フットボールを渡り歩いたという観点であえて書くなら、ラグビー、サッカー、アメリカンフットボールのすべてでプロになったようなものだろう。実は、CTBに入るカーマイケル・ハントも3種類のフットボールのプロ選手だ。

フォラウは、2007年にメルボルン・ストームというラグビーリーグのチームでプロになり、オーストラリア代表にも選出された。デビュー年でのトライ記録も作っている。2011年からはオーストラリアンフットボールのプロとなり、2シーズンプレーした後、ユニオンに転向し、ワラターズと契約した(2013年)。そして、その年にユニオンのオーストラリア代表デビューを果たしている。何をやらせても才能は図抜けているのだ。

大きな体格でありながら、まともに相手にぶつかるのではなく、少しずつタックルをずらして走るランニングスキルは、日本の皆さんにぜひ見てもらいたい。オーストラリア代表は現在世界ランキング6位で、なかなか調子が上がらないが、RWC2019で、オーストラリア代表が躍進するとき、フォラウがその原動力になっていることだろう。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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