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ワークショップでは、6月の代表戦に出ていない選手もいたが、まずは6月のテストマッチのレビューから始まったという。
SH(スクラムハーフ)流大(サントリー)によると「最初の10分、後半の最初の10分で、ミスタックルが多かったりディフェンスのほころびがあったりするところが多かった。それは疲れていない状態なので、メンタルで受けにまわっているというレビューがあった」という。
また、来年のワールドカップに向けて想定される、メディアやファン、スポンサー、家族など自分たちにかかるプレッシャーについてどう対処していくかも話し合ったという。
「プレッシャーの部分でいうと日本開催だからこそ、いろんな情報も入ってくると思います。チームファースト、パフォーマンス重視で考えていくのが、選手としてはすごく大事になってくると思います」とCTB(センター)立川理道(クボタ)。
また、グラウンドでの練習がフィットネスの強化のみだった背景には2つの理由がある。
1つには、6月のようにゲームごとに波のある試合を少なくするために、強度の高い中、そして一番疲れた状態でもスピードやパワーのあるプレーを発揮したいという理由からだ。
もう一つは、SH流が「ストラクチャーより、やっぱりアンストラクチャーが自分たちのスタイルです。ボールを持っているだけでなく、ボールをキックして(相手に渡して)コントロールしたりして、ボールインプレーを長くしたい」というように、キックを使いつつ、ボールがフィールドにある時間をより増やしていきたいという狙いがあろう。
最終日は午前中に解散し、トップリーグ期間中の日本代表候補選手たちによる和歌山キャンプは終了となった。
「みんなで合宿をできる時間は少ないと思うので、その時間をしっかり大事にして、本番に向けてピークを持って行きたい」とCTB立川。
その言葉通り、日本代表候補選手たちは、11月のテストマッチシリーズ、そしてワールドカップに向けた心構え、そしてアンストラクチャーラグビーで、キックも多用しながらフィールドでプレーする時間を増やしてくことを再認識したキャンプとなった。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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