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ラグビー コラム 2018年9月28日

ザ・ラグビーチャンピオンシップ 第5節の見どころ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ザ・ラグビーチャンピオンシップは、今週末第5節を迎える。この大会は、参加4チームがホーム&アウェイの総当たり戦を行うが、ここまで各チームが4試合を消化し、ニュージーランド代表オールブラックスが3勝1敗で首位に立っている。健闘しているのがアルゼンチン代表プーマスで、ここまで2勝2敗。南アフリカ代表スプリングボクスと勝敗数で並ぶが、ボーナスポイントを獲得しているスプリングボクスが2位、プーマスは3位につける。オーストラリア代表ワラビーズは振るわず、1勝3敗で最下位だ。

前節、34-36でスプリングボクスに敗れたものの、オールブラックスは勝ち点16を獲得してスプリングボクスに6点差をつけており、3連覇、16度目の優勝が見えてきた。今節(9月29日)は、アルゼンチンのブエノスアイレスでプーマスと戦う。メンバーは、前節からNO8キアラン・リード、FLリアム・スクワイア、PRオーウェン・フランクスらが抜け、ハイランダーズのNO8ルーク・ホワイトロック、FLシャノン・フリゼルが先発する。ルーク・ホワイトロックは堅実なディフェンダーであり、フリゼルは、今年のスーパーラグビーで14試合に出場し、5トライをあげた突破力が魅力だ。

サム・ホワイトロック

NZ vs. 南アフリカ戦のサム・ホワイトロック

不動のSHアーロン・スミスに代わって先発するTJ・ペレナラは、50キャプ目。そして、インサイドCTBに、6月以来の代表戦となるソニー・ビル・ウィリアムズが戻ってきた。得意のオフロードパスでプーマスのディフェンスを苦しめることができるか。キャプテンは、LOサム・ホワイトロックが務める。

対するプーマスは、今季絶好調のWTBラミロ・モヤーノが怪我で欠場するのが痛い。代わってWTBには前節CTBのマティアス・モローニが移動し、CTBには、ヘロニモ・デラフエンテが入る。プーマスは、スプリングボクス、ワラビーズを下して勢いがあり、今回、オールブラックスが負傷などでフォーストチョイスの選手が多数抜けていることもあり、初勝利のチャンスに意気込んでいる。オールブラックスのスティーブ・ハンセンヘッドコーチは、プーマスの勢いと熱狂的なサポーターの声援を警戒。オールブラックスの選手といえども、パニックになることはある。持ち前の低いタックルでプレッシャーをかけ続け、ミス、反則を誘えば勝機はある。

もう一試合は、南アフリカのポートエリザベス(ネルソン・マンデラ ベイ・スタジアム)で、スプリングボクスがワラビーズを迎え撃つ。オールブラックスを破って意気上がるスプリングボクスは、先発にWTBチェスリン・コルビ、NO8 シクンブーゾ・ノーチェを加えた。CTBダミアン・デアリエンディが怪我のため、前節WTBで出場したジェシー・クリエルがCTBに戻り、アンドレ・エスターハイゼンとコンビを組む。コルビはオールブラックス戦で途中出場ながらインターセプトから値千金のトライをあげている。抜群のスピードをワラビーズ相手にも発揮できるか。

マイケル・フーパー

オーストラリア vs. 南アフリカ戦のマイケル・フーパー

ワラビーズは、大腿部の肉離れからキャプテンのFLマイケル・フーパーが復帰し、FLネド・ハニガン、NO8デヴィッド・ポーコックと強力なFW第三列を形成。3番のPRでは、22歳のタニエラ・トゥポウが先発。チームを勢いづける爆発的な突進が期待される。SOカートリー・ビール、インサイドCTBマット・トゥムーアがいかにゲームをコントロールするかも楽しみだ。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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