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「友人との試合は楽しみ」と語る週間ベスト15選手と、屈指の決定力を誇り日本との深いつながりがある選手に注目 ウィークエンドピックアッププレイヤー
村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一ブルーズは、スーパーラグビー50試合目となるLOパトリック・トゥイプロトゥ(198cm、120kg)ほかタレント揃いだが、最も気を付けなければいけないのは、CTBリーコ・イオアネ(188cm、103kg、21歳)だろう。2015年、17歳でオークランド州代表、オールブラックス・セブンズでデビューし、2016年にはオールブラックスでもデビュー。2017年はワールドラグビー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーにノミネートされ、受賞はならなかったが、ブレイクスルー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(最優秀新人賞)に輝いている。CTB、WTBの両方でレベル高くプレーし、ラグビー王国の中でも屈指の決定力を誇る。今季は兄のアキラ・イオアネの活躍が際立つが、スピードとパワーを兼ね備えたリーコを走らせるとブルーズは勢いに乗る。ここまで6試合でのゲインメーターは308m、17回タックルを振り切り、タックルされながらのオフロードパスも10回決めている。
「リーコ」という名前には日本との深いつながりがある。父親のエディー・イオアネは、日本のリコーでプレーしていたのだが、当時のリコーを率いていた水谷真監督(現・関東ラグビーフットボール協会会長)にお世話になったという思いから、水谷氏の長男、長女の名を息子たちにつけた。アキラとレイコである。しかし、レイコは女性の名前なので、リコーもイメージさせるリーコに落ち着いたらしい。エディーの純朴な人柄が伝わるエピソードだ。その息子たちがニュージーランドを代表する選手に成長したというのは、日本のラグビーファンにとっても嬉しい話だろう。
サンウルブズの初勝利も見たいが、リーコの力強いランも見てみたい。観客を楽しませる「スーパー」な試合を期待したい。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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