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モータースポーツ コラム 2026年2月10日

2連戦で今シーズン初のピットブースト導入レースが開催 | FIA フォーミュラE世界選手権 2025/26 第4・5戦 ジェッダ プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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ランキング首位に立つニック・キャシディ

ランキング首位に立つニック・キャシディ

電気自動車フォーミュラカーレースの最高峰「フォーミュラE世界選手権」のシーズン12(2025年〜26年)はまだシーズン序盤戦。史上最多・全17戦が昨年12月から3戦開催されてきましたが、ここまでは1ベント1レースのみの開催でした。第4ラウンドとなるサウジアラビアのジェッダ市街地コースで開催される「Jeddah ePrix」は今シーズン初のダブルヘッダー(2連戦)開催となります。J SPORTSでは「フォーミュラE世界選手権」を生中継。今回は2026年2月13日(金)/2月14日(土)に中東サウジアラビアで開催される第4戦/第5戦「Jeddah ePrix」のプレビューをお届けしましょう。

開幕戦が南米ブラジルのサンパウロ、第2戦が中米メキシコのメキシコシティ、そして第3戦が北米アメリカ合衆国のマイアミで開催されてきた「フォーミュラE」のシーズン12。そのサーカスはアメリカ大陸を離れ、舞台を中東に。ここからは中東、ヨーロッパでのレースとなっていきます。

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これまでの3レースでウイナーはジェイク・デニス(アンドレッティ・ポルシェ)、ニック・キャシディ(シトロエン)、そしてミッチ・エヴァンス(ジャガー)の3人。ポールポジションはパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)、セバスチャン・ブエミ(エンビジョン・ジャガー)、ニコ・ミュラー(ポルシェ)の3人。レース中のファステストラップはオリバー・ローランド(ニッサン)、ジェイク・デニス(アンドレッティ・ポルシェ)、ミッチ・エヴァンス(ジャガー)の3人が獲得と3レースともそれぞれ違う状況になっています。

雨上がりの曇天で行われた第3戦・マイアミではアタックモードをうまく活用しながらミッチ・エヴァンス(ジャガー)が予選9番手から順位を次々に上げて勝利。昨年のベルリン以来の優勝を果たしました。2位にはポールを獲ってレースの主導権を握っていたニコ・ミュラー(ポルシェ)がポルシェ移籍後初となる表彰台を獲得。5年ぶりにポディウムの一角に戻ってきました。そして3位にはパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)が入り、ポルシェワークスは2台揃って今季初の表彰台を獲得することになったのです。

開幕戦を3位、第2戦を優勝で終えたニック・キャシディ(シトロエン)は決勝レースで奮わず、まさかの16位フィニッシュで無得点。同じく開幕2戦を表彰台で終えたディフェンディングチャンピオン、オリバー・ローランド(ニッサン)も予選から調子を上げられず無得点となってしまいました。

ニック・キャシディ(シトロエン)はランキング首位を維持したものの、3レース全てポイントを獲得してきたパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)に2点差、ジェイク・デニス(アンドレッティ・ポルシェ)に3点差に迫られ、2連戦イベントの「Jeddah ePrix」を前にチャンピオンシップは接戦となっています。

今回の「Jeddah ePrix」は昨年に続き、F1のサウジアラビアGPと同じジェッダ市街地コースの一部区間(約3km)を使うロケーションで行われますが、今季初の2レース制で2月14日(土)の第5戦ではピットインによる「ピットブースト」が導入されます。

「ピットブースト」とは昨年のジェッダから導入された義務ピットストップ&急速充電のルールで、エネルギーが残り60%から40%の状態の時にピットに入り、10%分のエネルギーチャージをするというもの。34秒は静止していないといけないため理論上はピットストップで差は生まれないのですが、どのタイミングで「ピットブースト」を行うかで戦略がドライバーごとに大きく分かれてきます。

市街地コースでのレースが多いフォーミュラEではセーフティカーが導入されるタイミングがいつ来るかも分かりませんし、その分、エネルギーマネージメントの最終的な帳尻合わせも難しく、「ピットブースト」導入のレースでは最後の最後まで展開が読めません。昨シーズンでいえば、ピットブーストレースでの優勝はニック・キャシディが3回、オリバー・ローランドが東京を含む2回のレースでピットブーストレースを制して優勝しています。

どちらかというと、番狂せを巻き起こすギミックというよりは予選での速さ、ウィークエンドを通じてのクルマの状態の良さ、そしてフォーミュラE独特のエネルギーマネージメントの巧みさが結果に直結するという印象で、チームスポーツらしいピュアなレースが展開されることが多い印象です。第3戦マイアミで上手くいかなかったオリバー・ローランド(ニッサン)は昨年初のピットブーストレースの優勝者となっていますし、同じくマイアミで無得点のニック・キャシディ(シトロエン)は新体制ながらピットブーストレースを上手く運ばせてポイントを重ねられるかが、前半戦のキーとなるでしょう。

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【決勝 ハイライト】FIA フォーミュラE世界選手権 2025/26 第3戦 マイアミ(アメリカ)(1月31日)#formulae

全体的に好調なのがポルシェパワートレインの「ポルシェ」「アンドレッティ・ポルシェ」「クプラ・キロ・ポルシェ」の3チーム。特に「ポルシェ」ワークスは優勝こそないものの、コンスタントにポイントを重ねて、チームランキングでは圧倒的に首位で大きなリードを築いています。

前戦マイアミでは、不運に終わったもののフェリペ・ドルゴビッチ(アンドレッティ・ポルシェ)がトップ争いを展開しましたし、ぺぺ・マルティクプラ・キロ・ポルシェ)も2戦連続のポイントを獲得。さらにジョエル・エリクソン(エンビジョン・ジャガー)が自己最高順位となる4位でフィニッシュするなど新顔的ドライバーたちも元気が良く、まだまだシーズンの流れは見えてきません。

今季初の2レース開催のジェッダ。新たなウイナー、ポールシッター、ファステストドライバーの誕生なるか、それともランキング上位のドライバーたちが2戦分でポイントを伸ばすのか。シーズンの流れはここで変わりそうです。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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