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モーター スポーツ コラム 2025年11月14日

第72回マカオGPに日本人ドライバー総勢10人が参戦! 上位フィニッシュも期待できそう?

SUPER GT by 吉田 知弘
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伝統のレース「マカオグランプリ」

これまで、数々のヒーローが誕生してきた伝統のレース「マカオグランプリ」。今年も第72回大会が11月13日から開幕し、16日に決勝レースが行われる。

以前は、各国のF3王者が集結した世界一決定戦のような舞台となり、そこで勝てばF1にステップアップできる可能性が高くなるとして“F1の登竜門”と言われた時期もあった。現在のメインレースはフォーミュラ・リージョナル(FR)となり、各地域で活躍している若手ドライバーを中心に参戦。それに加えて、フォーミュラカーのレースではF4も今年から導入され、それらのカテゴリーに総勢10名の日本人ドライバーが参戦する。

まずFIA FRワールドカップには7人の日本人がエントリー。このうち今季日本の舞台で活躍するドライバー3人が登場する。先日のFIA F4で逆転チャンピオンを果たした鈴木斗輝哉に、フォーミュラ・リージョナル・ジャパン(FRJ)でランキング首位を快走する梅垣清。さらにスーパーフォーミュラ・ライツで活躍中の佐野雄城も参戦する。3人とも初めてのマカオということで初日のセッションではコースに慣れることをメインに周回を重ねていたが、そのなかで初日19番手の鈴木は「少しずつ慣れてきたけど、クラッシュして流れを壊したくないので、確実にやっていきたい」とのこと。梅垣は予選1回目の終盤にクラッシュを喫してしまったが、3人とも日曜日の決勝レースに向けて少しでも経験を積んで上位を目指していきたいところだ。

今年のフォーミュラ・リージョナルでは、ヨーロッパ選手権で活躍している日本人ドライバーが多い。なかでも、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ(通称FRECA)でランキング7位に入った加藤大翔は、マカオ初経験ながら、初日のフリー走行でいきなりトップタイムを記録。午後の予選では、赤旗の影響で、新品タイヤの美味しいところでアタックを完遂できず8番手に終わり、本人も相当悔しがっていたが、予選2回目でどこまで挽回してくるのかに注目が集まる。

加藤大翔(ART GrandPrix)

ちなみに、加藤は漫画「capeta(カペタ)」をきっかけにレーシングドライバーを目指したそうで、作中にも出てくるマカオグランプリは、夢の舞台だったそう。「マカオを走るのが夢でしたし、僕はcapetaを読んで育ってきたので。だから、まずはマカオを走れたのは嬉しいですし、いきなりフリー走行で1位を獲れたのはビックリです」

その加藤と同じART GrandPrixから参戦するのが、りー海夏澄。彼も今季はFRECAに参戦しランキング14位。予選では加藤同様にアタックラップで赤旗が出てしまい、満足いくタイムは出せなかったが、手応えは十分にありそうな雰囲気だった。昨年のマカオ初挑戦では悔しい結果に終わった分、今年はリベンジなるか。

TGR-DCメンバーのひとりである中村仁も、2回目のマカオを迎え気合十分だ。今年はFRECAでランキング10位を記録。マカオに対しても相当気合いが入っている様子だった。フリー走行からトップ10圏内につけており、予選1回目は10番手。こちらも上位争いに入ってきそうな雰囲気がある。

中村仁(R-ACE GP)

そして、F4時代からヨーロッパで経験を積んでいる山越陽悠もマカオに挑戦しているが、初日のフリー走行では右リヤタイヤが外れるトラブルで、全くと言っていいほど走り込めず、予選ではリスボア・ベンドでクラッシュ。良い出だしとはならなかったが、ここからの巻き返しに期待だ。

一方、FIA F4ワールドカップには、中村紀庵ベルタ、佐藤凛太郎、佐藤樹が参戦している。イタリアF4選手権でチャンピオンを獲得した中村はフリー走行1回目で早速速さを見せてトップタイムを記録。予選でもトップ争いに絡んできそうな気配がある。

佐藤樹は、FIA F4日本選手権でランキング2位を獲得。最終戦では鈴木斗輝哉に逆転を許してチャンピオンを逃したが、日本のシリーズで活躍したドライバーの代表としてマカオの舞台に挑む。

そして、佐藤琢磨の息子である凛太郎もマカオに挑戦。まだ細かな確認はとれていないが、父が2001年にマカオを制した時を彷彿とさせるカラーリングで走っている。こちらも、目が離せない。

佐藤凛太郎

J SPORTSでは、FIA FRワールドカップの予選レース、決勝レースが生中継・LIVE配信される予定。今年は海外で腕を磨いている日本人ドライバーが多く参戦しており、普段は彼らの活躍を知る機会が少ないという方も多いだろう。ぜひ、この機会に彼らに注目し、名前と顔を覚えておいてもらえると、今後のモータースポーツ観戦においても、役立つかもしれない。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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