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モータースポーツ コラム 2025年10月31日

上位3台は勝てばチャンピオン!! GT300クラスの2025王座争いも大混戦模様

SUPER GT by 吉田 知弘
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No.65 LEON PYRAMID AMG

いよいよ最終決戦を迎える2025年のSUPER GT。今年はGT500クラスだけでなく、GT300クラスも大混戦の模様となっている。

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今年のGT300クラスは、ポイントシステムが変更されたほか、有効ポイント制(8戦中、成績の良い7戦分のポイントで決定)が導入されていることもあり、数字上では9台がチャンピオンの可能性を残している。

ただ、ポイント差の接近状況をみると、最も有力なのはNo.65 LEON PYRAMID AMGの蒲生尚弥/菅波冬悟(79ポイント)、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rの平手晃平(77.5ポイント)、No.7 CARGUY FERARRI 296 GT3のザック・オサリバン/小林利徠斗(74.5ポイント)。それぞれ自力でチャンピオンを決められる圏内にいる。

今シーズンを振り返ると、開幕戦を制した65号車が毎戦着実にポイントを積み重ね、サクセスウェイトが重くなる後半戦もしのぎ切ってランキング首位をキープ。昨年もチャンピオン争いを繰り広げたが、わずかに及ばずランキング2位に終わった。今年は「取りこぼしをしない」をテーマに掲げ、ペースが良くないレースでも必ずポイントを獲得してきた。

なかでも印象的だったのが第6戦SUGO。序盤に他車と接触して、最後尾に近いところまで後退したが、諦めず地道に追い上げて11位を獲得。終盤戦になってライバルたちがポイントを稼いで接近してきてが、それでも首位をキープできているのは、そういった毎戦での努力があるからだろう。

最終戦の舞台となるもてぎは、65号車が比較的得意としているコースではあるが、全車ノーウェイトになるため、ライバル勢も力を増してくることは確実。これまでは確実にポイントを獲るレースが多かったなかで、今度はガチンコ勝負でライバルに競り勝ちに行かなければいけない。そんななかで、どんな走りをみせるのか、注目だ。

ランキング2番手につける56号車は、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが第2戦、第3戦と欠場したため、ドライバーズランキングとしては平手のみが2番手につけている。特にサクセスウェイトが重くなり出した後半戦で着実にポイントを積み上げ、第6戦SUGOでは2位表彰台を獲得。最終的に1.5ポイント差まで迫ってきた。

No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R

ノーウェイト勝負の最終戦では速さも求められる。ここ数年、安定感抜群の56号車が、どんなパフォーマンスを発揮するのか、こちらも目が離せない。

そして、後半戦で最も勢いに乗っているチームといえば、7号車のオサリバン/小林(利)組。第5戦鈴鹿で優勝を飾ると、第6戦SUGO、第7戦オートポリスで連続ポールポジションを記録した。オートポリスでは燃料が足りないトラブルに見舞われてトップチェッカー目前のところで2位後退を余儀なくされたが、速さは十分に持っている1台と言える。

ストップ&ゴーの特徴があるもてぎに対してフェラーリ296GT3の相性という部分は未知数ではあるものの、後半戦の勢いを考えると侮れない存在。若い2人のドライバーとも、勝利に渇望し貪欲になっている雰囲気もあり、それがうまく噛み合えば若手コンビのチャンピオンという可能性も出てきそうだ。

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No.7 CARGUY FERARRI 296 GT3

また、今年のGT300クラスには有効ポイント制が導入されており、ここまで全戦でポイントを獲得してきている上位2台は、最終戦を上位でフィニッシュした場合、無効になるポイントが発生する。その点で7号車は、開幕戦岡山がノーポイントだったほか、第3戦マレーシア大会も台数上限の関係で出場しなかったため、無効になるポイントはない。万が一、2位争いや3位争いでの勝負になった時に若干ではあるが、これが有利に働いてくる部分もあるかもしれない。

毎年、手に汗を握る最終決戦が繰り広げられるGT300クラスだが、今年もチェッカーの瞬間まで誰が喜び、誰が泣くことになるのか……本当に分からないというレースが待っていそうだ。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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