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モーター スポーツ コラム 2025年9月19日

SUPER GT2025 第6戦プレビュー|新路面でSUGOの展開が変わる?

SUPER GT by 吉田 知弘
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スポーツランドSUGOで開催されるSUPER GT2025第6戦

今週末は、宮城県のスポーツランドSUGOで2025SUPER GT第6戦が行われる。昨年は雨絡みのレースウィークとなったが、今年は今のところの予報だと決勝日は晴れる見込み。シーズン6戦目ということでサクセスウェイトの差が一番大きくなる1戦でもあり、特に軽いウェイトのチームはここで何としても好結果を残したいところだろう。

そのレース展開を占う上で気になるトピックが、今年のSUGOにはある。2025年シーズンを迎えるにあたり、全面的に路面の改修が行われ、新舗装になっている。さらに縁石も数箇所新しくなり、コースレイアウト自体は変わらないが、新舗装になったということで、少なからず変化はありそうだ。

新舗装となったスポーツランドSUGO

実際、他のカテゴリーをみても新舗装の影響と思われる変化が出ている感じ。スーパーフォーミュラ・ライツ(8月末)ではコースレコードが更新されたほか、スーパーフォーミュラ(8月中旬)では、決勝はあいにくの雨模様となったが、グリップするラインが以前と比べても微妙に変わっているようで、今までとは一味違うバトルもちらほら見られた。

特に印象的だったのが、最終コーナー。これまでのSUGOでウェットコンディションだと、イン側のラインを避ける傾向があったが、阪口晴南や福住仁嶺など、イン側を積極的に使うライン取りで加速し、前のマシンに仕掛けていくという姿がみられた。

言うまでもないが、SUPER GTとは車両の特徴も異なるため、この事例がそのまま当てはまるとは限らないが、少なからず新舗装になったことで、今まで仕掛けられなかったポイントでもチャンスが出てくることもありそうだ。

今季SUPER GTに参戦しているドライバーの多くが、スーパーフォーミュラやスーパー耐久、GTワールドチャレンジアジアにも参戦しているため、大半が新舗装を経験済みのはず。今年はどんなバトルが繰り広げられるのか、こういった感じで、いつもとは違う視点で観戦してみるのも面白いかもしれない。

そして、安全面という点では、年々強化されているスポーツランドSUGO。今年8月のスーパーフォーミュラから、1コーナー外側にあるタイヤバリアの前に、テックプロバリアが導入された。

スポーツランドSUGOの1コーナー

ここ数年、F1開催サーキットを中心に積極的に導入されている新しいバリアシステム。F1では特に市街地コースなど、ランオフエリアが少ない場所に設置されることが多い。国内の主要サーキットのなかでは、ランオフエリアが狭い部類に入るSUGO。より厳格化していくFIAのサーキットライセンス基準を満たすために、常設が決定した。

昨年もタイヤバリアを追加購入したほか、数年前にはピットレーンの拡張やピットビルを改修するなど、安全性向上の努力を続けているSUGO。こうしたサーキット側の努力もあり、レースが開催される。普段は当たり前すぎて、気に留めないことが多いが、テックプロバリア設置のトピックとともに、改めてサーキット側の頑張りというところも目を向けてもらえると幸いだ。

さて、SUPER GTのシリーズ戦に話を戻すと、今季も残り3戦。チャンピオン争いを意識する時期にも入ってきており、終盤戦の流れ作りと言う点でもSUGOは重要な1戦となる。今週末は誰が主役に躍り出るのか、最後まで目が離せない。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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