人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

モーター スポーツ コラム 2025年7月26日

【鈴鹿8耐特集 | 決勝まであと8日】現役MotoGP/WSBKライダーの参戦で世界が注目!

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
  • Line
鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝レーススタートまであと8日

鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝レーススタートまであと8日

日本における真夏の耐久レースの代名詞「鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)」が2025年8月1日(金)〜3日(日)に開催。「第46回鈴鹿8耐」は「J SPORTS」で生中継。このレースをより楽しんでいただくために、決勝レースがスタートするまでの間に8個のトピックスを取り上げ、今年の鈴鹿8耐の見どころをご紹介。第1弾は「MotoGP/WSBKライダーの参戦」についてご紹介しましょう。

FIM EWC(世界耐久選手権)の1戦として開催される「鈴鹿8耐」は、グローバル視点で見ると最も高い知名度を誇る日本の耐久レースイベントと言えるでしょう。F1やMotoGPなど同じ選手とチームがシリーズ戦として転戦するレースとは違い、鈴鹿8耐はエントリーの大半がスポットエントリーという非常に特殊な1戦であることも大きな特徴です。

そのスペシャルイベント感を演出するのはグローバルな知名度を誇るMotoGP、WSBK(スーパーバイク世界選手権)を戦うライダーたちです。かつてはワイン・ガードナー、ケビン・シュワンツ、ウェイン・レイニー、ミック・ドゥーハンら500ccクラス(現在のMotoGP)の現役ライダーが参戦し、若き日のバレンティーノ・ロッシが参戦したこともありました。

これは鈴鹿8耐が日本の国内メーカーが威信をかけて闘う1戦ということで、その戦力として現役のグランプリライダーを招聘していたことが要因です。年間契約の条項として鈴鹿8耐の参戦も含まれていたという話もあります。近年はMotoGP(グランプリ)のレース数増加の影響を受け、スケジュールがバッティングすることも多く、WSBKのライダーが多く起用される傾向がありました。

しかし、2025年はMotoGPもWSBKも日程が重複しておらず、両カテゴリーのトップライダーたちが来日し、灼熱の鈴鹿8耐を闘います。まず、3連覇中のホンダワークス「Honda HRC」からは昨年に続き、MotoGPのヨハン・ザルコ(フランス)が参戦。当初はザルコに加えてルカ・マリーニ(イタリア)の起用も考えられていたようですが、既報の通り、マリーニは鈴鹿のテストで転倒。大怪我を負ってしまいMotoGPも欠場する事態になっています。代わって起用されたのは2022年の鈴鹿8耐で優勝したWSBKライダーのイケル・レクオーナ(スペイン)。鈴鹿8耐6度のウイナー、高橋巧に現役MotoGP、WSBKライダーという最強ラインナップです。

ヨハン・ザルコ(フランス)/Honda HRC

ヨハン・ザルコ(フランス)/Honda HRC

対抗馬として今年6年ぶりに参戦するヤマハワークス「YAMAHA RACING TEAM」はエースの中須賀克行のチームメイトとして、今季からMotoGPではプラマック・ヤマハに移籍したジャック・ミラーを起用。さらにWSBKで実質的なヤマハのエースとして活躍するアンドレア・ロカテッリという3人編成を組んできました。こちらも日本のエース、MotoGP、WSBKの現役というトリオになっています。

また、FIM EWCレギュラーチームであるBMWワークス「BMW Motorrad WORLD ENDURANCE TEAM」は4度の鈴鹿8耐ウイナーであり、現役のWSBKライダーであるマイケル・ファン・デル・マーク(オランダ)の起用を発表。これはレギュラーのシルヴァン・ギュントーリが家族の看病が必要であるという事情が大きな理由の代役起用ですが、今年からBMWワークスはホンダ、ヤマハのワークスと同じブリヂストンを履くため、鈴鹿8耐で表彰台を獲得するための戦力アップという側面も考えられます。

実は近年はこういった現役のMotoGPライダー、WSBKライダーの起用は減少する傾向にありました。特にMotoGPは過密スケジュールであり、事前テスト走行でのスケジューリングが難しいという事情がありました。それと同時に8耐で怪我をするとレギュラー参戦するレースに影響が出るリスクがあり、メーカーワークスチーム以外が現役のトップライダーを誘っても断られるケースもあったようです。そのため近年はメーカー契約を持たないMoto2ライダーが起用されるケースが増加していました。

今年もMoto2からはスズキワークス「Team SUZUKI CN CHALLENGE」にアルベルト・アレナス(スペイン)、「SDG Team HARC PRO.Honda」には國井勇輝、そしてMoto3からは「Astemo Pro Honda SI Racing」に山中琉聖が参戦します。

また、元MotoGP、元WSBKライダーではロリス・バズ(フランス)をBMWの「オートレース宇部 Racing Team」が起用。さらに「SDG DUCATI Team KAGAYAMA」は鈴鹿8耐での優勝経験もある元WSBKライダーのレオン・ハスラム(イギリス)を招聘。そして元MotoGPのジョナス・フォルガー(ドイツ)を「S-PULSE DREAM RACING」が起用することも驚きのトピックスと言えます。

現役、経験者を含め世界選手権トップカテゴリーのライダーは他にも多数エントリー。今年は例年以上に注目度もレベルも高いライダーラインナップになっています。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ