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モーター スポーツ コラム 2025年7月11日

後半戦はヨーロッパを離れ南米ブラジルから ここを得意とするトヨタは今季初表彰台を狙う

モータースポーツコラム by 皆越 和也
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プロトタイプカーであるハイパーカークラス、FIA GT3車両で争われるLMGT3クラスの混走により争われるFIA世界耐久選手権(WEC)の第5戦が、ブラジル、サンパウロのインテルラゴスにおいてサンパウロ6時間レースとして開催される。ル・マン24時間を終え戦いの舞台はヨーロッパを離れ後半戦のスタートとなるが、今回は開幕から4連勝のフェラーリに対し大きな性能調整(BoP)が行われ、今季大苦戦を強いられているトヨタガズーレーシング(TGR)にとって、今季初の表彰台を狙うチャンスとなりそうだ。

前戦のル・マン24時間もフェラーリが3連覇と圧倒的な強さを見せている今季。今回実施されたBoPでは、フェラーリの車重が+12kgで1,069kgとなりトヨタと同じ最重量に。また250km/hでの最高出力は480kWとなりハイパーカークラス最低となった。またBMWとアルピーヌも重量が増えることになった。このチャンスにTGRは好成績を残せるか?

インテルラゴスはサンパウロに1940年に設営されたサーキットで、アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェとも呼ばれる。ホセ・カルロス・パーチェとは1970年代に活躍したブラジル人F1ドライバーで、ここインテルラゴスで唯一の優勝を飾った。1990年以降はF1ブラジルGPの舞台となり現在はF1のサンパウロGPが開催されている。コースは半時計回りでスタート直後の1〜2コーナーが下りでスリリングな場所。インフィールドは短いストレートが続いた後に上りのタイトなコーナーが連続してヘアピンではまた下り、最終コーナーから緩やかに上っていくというアップダウンにも富んだコース。ホームストレートにつながる14コーナーはアクシデントが多発するポイントで、1周は4.309kmとコンパクトになっている(80年代までは8km近いロングコースだった)。

今回もハイパーカークラスにはTGR(2台)、フェラーリ(3台)、ポルシェ(3台)、BMW(2台)、プジョー(2台)、アルピーヌ(2台)、アストンマーティン(2台)、キャデラック(2台)の18台がエントリー。TGRにとっては2012年以降のWECで初優勝を果たしたのがこのインテルラゴスであり、昨年も8号車が優勝を飾っている。後半戦のスタートで今季初表彰台に立てるのか?レースは最後まで目が離せなくなるような展開になりそうだ。7号車はル・マン24時間でまとったスペシャルカラーからマットブラックに戻され、また8号車のセバスチャン・ブエミは同じ週末に行われるフォーミュラEに参戦するため、ブレンドン・ハートレーと平川亮のふたりでレースを戦うことになる。またポルシェとプジョーもドライバー2名体制としている。

LMGT3クラスは、アストンマーティン、BMW、フェラーリ、マクラーレン、フォード、レクサス=トヨタ、コルベット=GM、ポルシェ、メルセデス各2台の計18台がエントリー。今回のBoPではコルベットの車重が-25kgとなり一気に上位に顔を出して来るかもしれない。

LM GT3クラス、日本人ドライバーの参戦は今回2名。中山雄一がドライブするアコーディスASPの78号車レクサスRC F、佐藤万璃音がドライブするユナイテッド・オートスポーツの95号車マクラーレンをチェックしたい。

第5戦サンパウロ6時間は、7月11日にフリープラクティス1でスタート。12日に予選、13日に決勝が行われる。

J SPORTSでは、予選を7月13日、深夜2時35分〜朝6時(オンデマンド)、決勝を13日午後11時〜14日朝6時にLIVE(J SPORTS 2/オンデマンド)でお伝えする予定。

文:皆越和也

皆越 和也

皆越 和也

1961年熊本県出身。1980年代後半に富士スピードウェイで観戦した「WEC in JAPAN」で四輪モータースポーツに目覚め、モータースポーツ専門誌編集部等を経てフリーランスのフォトライターに。SUPER GTは全日本GT選手権がスタートした1993年より、ほとんどのレースを現場で取材している。

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