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モーター スポーツ コラム 2025年7月1日

アロンソ奮闘の陰で進むアストンマーティンの再編と未来戦略

F1コラム by J SPORTS 編集部
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今年で44歳を迎えるフェルナンド・アロンソ

今年で44歳を迎えるフェルナンド・アロンソ

シーズンも中盤を迎え、ミッドフィールドのトップ争いが激しさを増す中、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソがその最前線で存在感を放っている。カナダGPでは予選6番手から決勝7位という安定した走りを見せ、チームに貴重なポイントをもたらした。

明暗分かれる2台のシーズン

『Formula1.com』によれば、カナダGPでは週末を通してタイヤ戦略が冴え、アロンソ自身も「課題は残るが、全体的にクルマは良かった」と手応えを語っている。特に、アップグレード後はQ3常連となり、マシンの進化を裏付ける結果と言える。

一方で、母国グランプリに臨んだランス・ストロールは予選Q1敗退、レース中のペナルティも重なって17位に沈んだ。シーズン序盤の得点以降は低迷が続いており、アロンソとの差は広がるばかりだ。

技術改革を主導するニューウェイ体制

技術面では、3月にマネージング・テクニカルパートナーに就任した“空力の鬼才”ことエイドリアン・ニューウェイがすでに影響力を発揮している。『Crash.net』が報じたところによれば、ニューウェイはレース週末の細部にまで関与し、現行マシンと2026年仕様の両面で改革を進めているという。

一部ではニューウェイが“独裁的”との見方も出ているが、チーム代表アンディ・コーウェルは『Sky F1』でその声を否定。「原理原則に基づいて丁寧に議論を重ねる協調的な姿勢だ」と語っている。

また『The Race』によると、今月、かつてレッドブルのシミュレーションおよび分析部門を率いていたジャイルズ・ウッドを迎え、相関精度の改善に着手した。ウッドは、セバスチャン・ベッテルとともに黄金期を築いた当時、ニューウェイと緊密に連携していた人物で、最近まではアップルで自動運転技術の開発に携わっていた。ニューウェイが課題視していた弱点に対し、即応的な人材強化が図られている。

次世代の布陣へ、ラッセルと育成アカデミー

ドライバー面では、アロンソの契約満了が来年に迫る中、『Last Word on Sports』はコーウェルが「アロンソは絶対的中心人物」と語ったと報じているが、43歳という年齢を考えると、同時に中長期的な戦略が求められているのは明らかだろう。

『Motorsport.com』や『Yahoo Sports』は、メルセデスのジョージ・ラッセルが2026年の有力候補に浮上していると伝え、『Daily Mail』はマックス・フェルスタッペン獲得の噂まで報道。後者についてはチーム関係者が完全に否定しているものの、その名が挙がるだけでチームへの注目度の高さがうかがえる。

さらに今月24日、アストンマーティンは若手を育成するドライバー・アカデミーの設立を発表。初の所属ドライバーにはF3参戦中のホセ・マリア・ナバロン・ボヤが選ばれた。『Formula1.com』によれば、コーウェルは「次世代の才能をサーキット内外で成長させるための支援を行う」と述べたとし、育成にも本腰を入れ始めている。

変革期の只中にあるチームの現在地

アストンマーティンは現在、アロンソの活躍とニューウェイ主導の技術刷新を頼りにミッドフィールドからの脱却を目指している。特に、レース本番での競争力向上が今後のカギとなりそうだ。そして、その裏では次世代のドライバー戦略が着々と進んでいる。

2026年のホンダとのワークス提携を視野に入れた今、チームの動きは確実に次のフェーズに入っている。今後数年でどのような進化を遂げるのか。その歩みからは目が離せない。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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