人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

モーター スポーツ コラム 2025年6月1日

【ル・マン特集 | 決勝まであと13日】ル・マンにしか登場しないLMP2クラスの見どころは?

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
  • Line
決勝レーススタートまであと13日

決勝レーススタートまであと13日

第93回大会となる「ル・マン24時間レース」が2025年6月14日(土)〜15日(日)に開催されます。「J SPORTS」ではFIA WEC(世界耐久選手権)の中で最も重要なこのレースを今年も24時間完全生中継。このレースをより楽しんでいただくために、決勝レースがスタートするまでの間に24個のトピックスを取り上げ、今年のル・マンの見どころをご紹介しています。第12弾は「LMP2クラスの見どころ」についてです。

第93回ル・マン24時間にはFIA WECのシリーズ戦として設定されている「HYPERCAR」クラス、「LM GT3」クラスに加えて、ル・マン24時間レースにだけしか登場しない「LMP2」クラスも走ることになります。現在のLMP2クラスはELMS(ヨーロピアン・ルマンシリーズ)、ALMS(アジアン・ルマンシリーズ)、IMSA(ウェザーテックスポーツカー選手権)などでクラス設定があり、その代表チームがル・マン24時間レースに出場してきます。

全車がオレカのシャシーにギブソンのV8エンジンを使用して出場。基本的にマシンには差がない状態です。HYPERCARが隆盛を極める前の2023年まではFIA WECにもLMP2が設定されていましたが、今はHYPERCARとLM GT3の出場台数が増えすぎてしまったため、コースが長く62台分のピットが用意できるル・マン限定の出場となっています。

近年はELMSの最高峰クラスとなるLMP2はHYPERCARクラスのメーカーワークスドライバーを目指す若手ドライバーたちが数多く闘う場になってきており、ル・マンにも注目の若手が多数参戦します。

ELMSでランキング首位の#18「IDEC SPORT」は女性限定フォーミュラカーシリーズとして注目されたWシリーズで3回年間王者となったジェイミー・チャドウィック、昨年ポルシェカレラカップアジアで走っていた20歳のフランス人マティス・ジョベール、そこにル・マンではダニエル・ジュンカデラに代わり日本でもお馴染みのル・マンウイナー、アンドレ・ロッテラーが加わります。

アンドレ・ロッテラー

アンドレ・ロッテラー

元F1ウイナーのオリビエ・パニス率いる#48「VDS Panis Racing」はオリバー・グレイ(20歳)、エステバン・マッソン(20歳)ら若手中心。#9「Iron Lynx-Proton」はマセオ・カピエット(20歳)、レシャド・デ・ジェルス(21歳)、そして同チームオーナーのクリスチャン・リードの息子、ジョナス・リード(20歳)と3人ともに若手というトリオです。

かつてのル・マンは25歳くらいで初出場というパターンが多かったのですが、近年はジュニアフォーミュラからELMSのLMP2に乗り、HYPERCARのドライバーを目指す若手が増えており、ル・マンのヤングドライバーの年齢層が一気に下がっているのです。

また、#25「Algarve Pro」からは元スーパーフォーミュラで2023年のFIA F2王者のテオ・プルシェールが参戦しますし、HYPERCAR参戦を計画している「マクラーレン」の活動を担うと見られる#22,#23「United Autosport」はピエトロ・フィッティパルディ、レンガー・バンデル・ザンデ、ベン・ハンリー、オリバー・ジャービスらを起用。クラス優勝を狙いにきています。

そして、LMP2ではPA(プロアマ)クラスも設定されており、ビジネスで成功し夢であったル・マン挑戦を実現したジェントルマンドライバーをサポートするため、HYPERCARに乗っていてもおかしくはないドライバーが多数エントリー。フォーミュラEのチャンピオン、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(AF CORSE)、WTCCウイナーのニッキー・キャッツバーグ(Algarve Pro)、元ポルシェのハイパーカードライバーだったデイン・キャメロン(AO Racing)らが走ります。

若手と耐久レースの経験充分なトップドライバーが数多く走るLMP2クラスの闘いも見逃せないですね。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ