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モーター スポーツ コラム 2025年5月30日

【ル・マン特集 | 決勝まであと15日】連続表彰台を獲得!母国フランス期待のアルピーヌ

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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決勝レーススタートまであと15日

決勝レーススタートまであと15日

フランスで開催される伝統の耐久レース「ル・マン24時間レース」。第93回大会となる大会が聖地、ル・マンを舞台に、2025年6月14日(土)〜15日(日)に開催されます。「J SPORTS」ではFIA WEC(世界耐久選手権)の中で最も重要なこのレースを今年も24時間完全生中継。このレースをより楽しんでいただくために、決勝レースがスタートするまでの間に24個のトピックスを取り上げ、今年のル・マンの見どころをご紹介しています。第10弾は「フランス期待のアルピーヌ」についてです。

世界各国の自動車メーカーが覇権を争うFIA WEC(世界耐久選手権)、そしてその1戦であるル・マン24時間ですが、地元ファンの声援を受けるのはやはりフランス車です。フレンチブルーのボディカウルを纏いHYPERCARクラスに参戦しているのが、ルノーのスポーツブランドである「アルピーヌ」。昨年からA424で最高峰クラスに戻ってきました。

LMDh規定で作られたアルピーヌA424の車体はフランスのオレカを選択。そこにFIA F2でも使用されるメカクローム社製の3.4リッターV6ターボエンジンを組み合わせたパッケージになっています。いかにもフランス車らしさを感じるボディカウルデザインの美しさも大きな特徴ですね。

「アルピーヌ」は1963年からロードカーのA110を彷彿とさせる流麗なデザインのプロトタイプカーでル・マンに挑戦。いかにもル・マンの長い直線を意識した流線型のデザインのマシンでした。

その後、1970年代にはルノー・アルピーヌとしてオープンタイプのプロトタイプカーA442で参戦。1978年にはついにル・マン24時間レースの総合優勝を達成します。これが後のルノーのF1参戦に繋がっていくことになりました。

GTカーが参戦した年もありましたが、ル・マンにアルピーヌの名前が復活したのは2013年のこと。中身はLMP2のオレカ・ニッサンでしたが、車名をアルピーヌA450に変更して参戦。シグナテック・アルピーヌとして長くLMP2でクラス優勝を目指して闘ってきました。

35号車 アルピーヌA424

35号車 アルピーヌA424

最高峰のLMP1にアルピーヌが登場したのは2021年のこと。時を同じくしてF1もルノーからアルピーヌにブランド変更して、ルノーはスポーツモデルのブランド作りをアルピーヌに統一しました。LMP1、HYPERCARと総合優勝を狙うクラスに参戦しましたが、こちらも実際にはLMP2と同じオレカ・ギブソンを使用したもので、トヨタしかいなかった最高峰クラスの対抗馬としての参戦にすぎないものでした。

昨年、本格的な最高峰への挑戦として製作されたのが現行マシンのA424です。ル・マンでは2台ともリタイアという憂き目に遭いましたが、その他のレースは全て完走。シーズン終盤には力をつけ始め、富士スピードウェイではついに3位表彰台を獲得しました。

今季も好調で元F1ドライバーのミック・シューマッハが乗る36号車がイモラとスパで2戦連続の3位表彰台を獲得。結果は向上しています。今年はニコラ・ラピエールの引退により、ポルシェからフランス人ドライバーのフレデリック・マコヴィッキィを招聘。6人中4人がフランス人ドライバーという今年のル・マンではフランス人多めのラインナップ。フランス代表を強烈に主張しながらブランドとしては47年ぶり、フランス車としては16年ぶりの総合優勝を狙います。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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