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モータースポーツ コラム 2025年5月26日

【ル・マン特集 | 決勝まであと19日】トヨタは参戦40周年!懐かしい復刻カラーが登場

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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決勝レーススタートまであと19日

決勝レーススタートまであと19日

世界三大自動車レースの一つ「第93回 ル・マン24時間レース」がフランスのル・マン、サルトサーキットを舞台に、2025年6月14日(土)〜15日(日)に開催されます。「J SPORTS」ではFIA WEC(世界耐久選手権)の中で最も重要なこのレースを今年も24時間完全生中継。このレースをより楽しんでいただくために、決勝レースがスタートするまでの間に24個のトピックスを取り上げ、今年のル・マンの見どころをご紹介しています。第6弾は「参戦40周年を迎えたトヨタ」についてです。

総合優勝を狙う「HYPERCAR」クラスに参戦するTOYOTA GAZOO Racingは今年もレギュラーメンバーは変わらず、経験豊富なベテラン揃いのドライバーラインナップとなっています。昨年のル・マンはマイク・コンウェイがトレーニング中の怪我で負傷して欠場。急遽、ホセ・マリア・ロペスが乗るというバタバタでしたが、7号車が2位表彰台、8号車が5位完走を果たしました(優勝のフェラーリと同一周回)。

トヨタが使用する「GR010 HYBRID」は登場から5年目を迎えている古参ハイパーカーになりますが、今年の末までは開発禁止期間であり、大幅なアップデートができません。ル・マン2連覇中のフェラーリ、昨年ドライバーズチャンピオンを奪取したポルシェは2年遅れで登場。イモラ、スパと連続表彰台を獲得したアルピーヌは3年遅れで登場したマシンです。

「HYPERCAR」クラスにライバルがいない状態で開発されたトヨタ・GR010に対し、ライバルのマシンは大体こんな感じだろうと理解した上で、いわば後出しジャンケンで作られたマシンなのです。ライバルたちの実戦スタディも終わり、昨年あたりからはトヨタ・GR010は徐々に厳しい立場に追いやられるようになってきました。

トヨタGR010ハイブリッド

トヨタGR010ハイブリッド

それでもル・マンでTOP5に2台が入り、マニュファクチャラー選手権(旧名称:チーム選手権)では昨年6連覇を達成。ライバルが大挙押し寄せてからも2連覇を達成しているのは立派なことだと思いますし、今一番攻めるレースをしているのはトヨタだと感じます。

そんなトヨタは今年、1985年のル・マン参戦から40周年を迎えます。80年代、90年代は日本からフランスへ殴り込みに行くぞ的な要素が強かったと思いますが、2000年代のLMP1の時代からはヨーロッパのリソースをうまく活用しつつ、日本の技術者たちの魂がこもったマシンを走らせてきました。

中でも1998年、1999年のル・マンを走ったトヨタGT-One(TS020)は強烈に攻めたマシンでしたね。万人受けする大人しいイメージのクルマが多かったトヨタが出してきた究極のマシンという感じがして、当時のル・マンを見た人は「これなら勝てそうな気がする」と思ったんじゃないでしょうか?それくらいのカッコよさがありました。

そんなトヨタGT-One(TS020)をモチーフにした赤と白のカラーリングが今年は7号車に復活します。8号車は現行のブラックのままですが、7号車がヒストリックリバリーを纏うのは往年のファンとしては嬉しいですね。今季はまだ一度も表彰台がないトヨタ。粘り強く耐えて、攻めるしかない状況は厳しさを増しますが、日本人が本当にトヨタを応援すべきは今ではないかと思います。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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