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モーター スポーツ コラム 2025年5月23日

【ル・マン特集 | 決勝まであと22日】アストンのヴァルキリーがついにル・マンに登場!

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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決勝レーススタートまであと22日

決勝レーススタートまであと22日

フランスのル・マン、サルトサーキットを舞台に2025年6月14日(土)〜15日(日)に開催される「第93回 ル・マン24時間レース」。「J SPORTS」ではFIA WEC(世界耐久選手権)の中で最も重要なこのレースを今年も24時間完全生中継。レース中継をより楽しんでいただくために、決勝レースがスタートするまでの間に24個のトピックスを取り上げ、今年のル・マンの見どころをご紹介しています。第3弾は「HYPERCAR」クラスの新車種、アストンマーティン・ヴァルキリーについてです。

今年のFIA WECには待望のアストンマーティンが参戦してきました。英国のスポーツカーとして特に50代以上の方には「ボンドカー」としてよく知られるブランドですね。スパイアクション映画の代名詞とも言える「007」の主役、ジェームス・ボンドのクルマとしてアストンマーティンが数多く使われてきました。

英国の重厚かつエレガントな雰囲気を持つスポーツカーを世に送り出してきたアストンマーティンの究極系と言えるのが2017年に発表された「アストンマーティン・ヴァルキリー」です。デザインしたのはF1でレイトンハウス、ウィリアムズ、マクラーレン、そしてレッドブルで活躍したレーシングカーデザイナーのエイドリアン・ニューウェイ。当時はアストンマーティンがレッドブルF1のスポンサーだったこともあり、このコラボが実現しました。

V型12気筒で1160馬力という究極のスペックを持つロードカーとして注目されたヴァルキリー。実は現在のFIA WEC「HYPERCAR」クラスが発表された当初、参戦が期待されていたクルマでした。元々の「HYPERCAR」クラスの発想は究極のロードカーである各メーカーのハイパーカーを性能調整し、同じ土俵で戦わせようとした発想から始まっています。

「HYPERCAR」クラスへの参戦が期待されていたヴァルキリーですが、アストンマーティンが投資家のローレンス・ストロール(F1ドライバー、ランス・ストロールの父)によって買収され、F1に参戦するようになったため、WECやル・マンへの参戦は一旦頓挫。しかし、市販車のデリバリーが始まり、「HYPERCAR」クラスに世界中の自動車メーカーがこぞって参戦するようになるとアストンマーティンも参戦を発表。当初のプランからは遅れ、若干の周回遅れ気味の参戦ではありますが、1959年以来の優勝を目指して最高峰クラスに挑戦します。そして、今やデザイナーのニューウェイもアストンマーティンに加入。栄光へのストーリーをアストンマーティンは一気に繋げつつあります。

アストンマーティン・ヴァルキリー

アストンマーティン・ヴァルキリー

しかしながら、前半3戦を見る限り、今年初挑戦のル・マンは厳しい戦いになりそう。予選ではトップから2、3秒遅く、ル・マンではさらに大きな差が生まれるかもしれません。HYPERCAR規定のヴァルキリーはサーキット専用車のヴァルキリーAMRプロをベースにしており、デザイン的にはロードカーほどの過激デザインではありませんが、エンジンはロードカーと同じ6.5L・V型12気筒を搭載。HYPERCARの中では元を辿れば唯一ロードカーが存在する異色のマシンとして、スポーツカーマニアからの注目も集めそうなマシンです。

エースカーは「007」のカーナンバーを使用。平均年齢28歳のイギリス人トリオのマシンは国際映像で何度も登場することでしょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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