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モータースポーツ コラム 2025年4月16日

SUPER GTドラマチック開幕戦!モータースポーツのフルスペックドラマ

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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悪天候下でのスタートとなったSUPER GT2025開幕戦

2025年のSUPER GT開幕戦は、モータースポーツの、そしてこのシリーズを楽しめる要素が満載された一戦だった。サーキットに来場していただいたファンの皆さんにとっては、雨の決勝は辛い観戦となったでしょう。ただ悪天候にも関わらず14,500人もの観客が詰めかけていただいた。誤解を恐れずに申し上げれば、アクシデントもモータースポーツの要素です。セイフティーカースタート(SC)後のマルチクラッシュは、インパクトの衝撃を受けたのは確かだったけれど、幸いにクラッシュしたドライバーは、みな軽傷で済んだようだった。これは、モータースポーツの<ハラハラ・ドキドキ>の要素ですね。ドライバーさんに大きな怪我がなかったのは、安全性が担保されたマシン造りのおかげです。しかし、より安全なマシン造りは、今後も重要です。レースは難しいコンディションで4度もSCが導入、フルコースイエローも2度。ありのままに言えば、荒れた展開のレースだった。しかし、この状況をポジティブに捉え、そして勝利へ繋げたのがGT500クラス史上初の3連覇に向けて開幕戦を制したau TOM’S GR Supraだった。ウエットコンディションに絶対の自信を有してスターティングドライバーを務めた坪井 翔選手は、優勝インタビューでも「ウエットならチャンスがあると思って、赤旗後にちゃんとトップに立てました」と。今シーズンもこのチームの強さは健在であることが証明された。

厳しいコンディションであるからこそ多くのドラマが展開された今年の開幕戦。GT300クラスのトップ争い、戦略、そしてドライバーのパフォーマンスによってドラマが展開された結果、クラストップ3だけが同ラップフィニッシュ。LEON PYRAMID AMGは一度消えかけた優勝がSCの導入でトップとの差が縮まり、その後トップの車両と接触しタイムペナルティ5秒を科せられたけれど、それを跳ね返す速さでクラス優勝。その背後でフィニッシュした2台のアンカーを務めたドライバー二人、安田裕信選手とジャオ・パオロ・デ・オリベイラ選手がパルクフェルメにクルマを停めてから互いに健闘を讃えあう姿がSNSで見ることができた。二人はかつてGT500クラスで同じステアリングを握った僚友だった。

2位フィニッシュのANEST IWATA RC F GT3はクラス21番手、3位のリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは、クラス9番手のグリッドからスタートだった。ANESTは、一回のピットインでレインタイヤからスリックへ交換、リアライズはレインからレイン、そしてスリックへと2度のピットインから追い上げて表彰台をゲット。ANESTはチーム結成から初の表彰台獲得という記念すべきレースとなった。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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