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モーター スポーツ コラム 2025年1月11日

今年もジャガー、ポルシェ優勢?マクラーレンはF1と共に台風の目となるか? | FIA フォーミュラE世界選手権 2024/25 第2戦 メキシコシティ プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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サンパウロの市街地コースで開催された開幕戦

サンパウロの市街地コースで開催された開幕戦

電気自動車の世界選手権フォーミュラカーレース「フォーミュラE世界選手権」のシーズン11(2024年〜25年)が昨年12月に南米ブラジルのサンパウロ市街地コースで開幕。「フォーミュラE」の熱戦は今シーズンもJ SPORTSで生中継されています。今回はメキシコシティに舞台を移して開催される第2戦「Mexico City e-prix」のプレビューをお届けしましょう。

2024年〜25年の年をまたいでのスケジュールで開催されるシーズン11。新たな日本メーカー、ヤマハ発動機が参画する「ローラ・ヤマハABT」の参戦、多くのドライバーの移籍、FIA F2で活躍した将来有望なルーキードライバーたちの登場など話題が豊富な開幕戦はブラジルのサンパウロで開催されました。

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クラッシュ続出で赤旗中断などもある波乱の展開で、ポールポジションスタートを勝ち取った昨シーズンのチャンピオン、パスカル・ヴェアライン(ポルシェ)が上下裏返しになる大クラッシュに遭遇。ニック・キャシディ(ジャガー)、オリバー・ローランド(ニッサン)、ジェイク・デニス(アンドレッティ)、マキシミリアン・ギュンター(DSペンスキー)など予選ではデュエルに進んだ上位スタートの有力ドライバーたちが軒並みノーポイントで終わるという荒れた開幕戦となりました。

そんな中で最後まで接戦となったバトルを制して優勝したのはミッチ・エバンス(ジャガー)。フォーミュラEではキャリア13勝目、サンパウロでは2勝目となりましたが、常にチャンピオン争いに名を連ねてきたエバンスが開幕戦から優勝したのは初めてのことになります。最大のライバルでありチームメイトのニック・キャシディ(ジャガー)、ジャガー勢と二大巨頭を形成するポルシェのパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)、両者リタイアの中での優勝はミッチ・エバンス(ジャガー)にとっては大きなマージンになることでしょう。

ただ、まだ1レースを終えただけ。次戦の第2戦・メキシコシティも1レースイベントとなります。今年で10回目の開催となり、フォーミュラEのカレンダーに無くてはならないコースとなったメキシコシティのエルマノス・ロドリゲスサーキットはストリートコースと違って常設サーキットがベースになった特別レイアウトであるため、波乱というより最後まで分からないスリリングな展開が大きな魅力です。

開幕戦で勝利したエバンス

開幕戦で勝利したエバンス

開幕戦ウイナーのミッチ・エバンス(ジャガー)は2020年に優勝。ただ、それ以外は表彰台を逃すレースが続いており、相性がめちゃくちゃ良いわけではありません。ちなみにここ2年は2023年のジェイク・デニス、2024年のパスカル・ヴェアラインが優勝。すなわちそのシーズンのチャンピオンに輝くことになるドライバーがメキシコシティで勝っているというわけです。1レースのみの開催ですが着実に上位フィニッシュをしておきたいレースと言えるでしょう。

波乱のレースで開幕戦2位となったのはアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)。今年も「ジャガー」vs「ポルシェ」のワークスチームのチャンピオン争いの構図はシリーズの軸になっていきそうですね。

そんな中、3位、4位に入ったのは「マクラーレン」でした。ニッサンのパワートレインを使う「マクラーレン」は今季がフル参戦としては初めてのシーズンとなる20歳のテイラー・バーナード(マクラーレン)を大抜擢。なんとバーナードはキャリア4レース目で初表彰台を獲得しました。

F1でもランド・ノリス、オスカー・ピアストリという優れたドライバーの才能を上手に引き出し躍進するマクラーレン。波乱のレースの中で上がってきた展開ではありましたが、バーナードの開幕戦表彰台という結果はF1の勢いに通じるものを感じましたね。昨年もFIA-F2のモナコで優勝し、スポット参戦したフォーミュラEでは3戦中2戦でポイント獲得という素晴らしいパフォーマンスを見せたテイラー・バーナード(マクラーレン)。かつてのフェリックス・ローゼンクビストやジェイク・デニスの躍進を彷彿とさせる、そんな次世代を担うドライバーになっていくかもしれません。

マクラーレンはニッサンのパワートレインを使用する日本勢の一角ですが、「ニッサン」、「ローラ・ヤマハABT」の国内メーカーが直接関与するチームは共に2台とも無得点という最悪の開幕戦になってしまいました。ただ、オリバー・ロウランド(ニッサン)の爆発的な速さは変わらずで、今季も予選からポールポジションを常に争うことになっていくことでしょう。特に今年は東京での開催が2レースありますから、それに向けてしっかりと日本勢には準備を整えていってもらいたいですね。

ちなみに1月10日(金)〜12日(日)に開催される東京オートサロン(千葉県・幕張メッセ)ではヤマハ発動機のブースで「ローラ・ヤマハABT」のマシンが公開されるそうなので、ぜひマシンを見に行ってからメキシコシティのレースを見るとより感情移入できるのではないでしょうか。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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