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モーター スポーツ コラム 2024年12月12日

チャンプ88号車 タイヤが振動…?最終7ラップで起きた裏話

裏しま物語 by 竹内 紫麻
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大逆転チャンピオンを決めた88号車

最終戦、
GT500はシーズン通して圧倒的強さを見せた36号車
GT300は、後半3連勝、シーズン通して4勝し
大逆転チャンピオンの88号車
タイトルを獲得しました!!!

J SPORTS 放送情報

GT500はGTVの総集編でゲストにお招きし、
たっぷりお話しを伺うのでその時にまた書くとして、

今回はGT300の88号車のタイトル獲得の裏側に
迫っていきたいと思います!!

●仲良しのメカさん、通称たなてつ

実はこれは、かなりの裏話なんですが、

実は最後10ラップ切ったかな?
位のタイミングで、JLOCのピットに居た私に、
仲良しのメカさんが

「タイヤ振動してるって。どうしよう。」

と耳打ちしに来てくれた時、
私の身体中鳥肌が。

確かに、GTは最後の最終ラップまで
何が起こるか分からない。劇的なドラマも見所かもしれない。

でも、神様こんなドラマはやめてあげてと
思わず私も手を合わせました。

「たなてつ」ことメカの田奈池さん(写真一番左)

無線で中継車に「88、タイヤ振動してるかもって」

と情報を入れると、
ディレクターさんの

「え?しましま今何号車って言った?88!?

え!?!?カメラさん!!!88!!!追い続けて!!」

「え・・・」 

と動揺する声が響き渡っていました。

結果、小暮選手はそこからタイヤの事を考えて
少しタイヤのために、抑えながら走行したものの、
問題なくトップでチェッカーを受け、
ポールトゥウィンでタイトルを決める
この上ない結果を残した。

レース後、

「今まで、いける!と思ってもトラブルが起きちゃったり
そんなレースが沢山あったから、
小暮選手も、特に大事な大事な局面だからこそ、
大丈夫かな?って小さな変化にも敏感に慎重になってたのかも。
本当何もなくて良かった」

と。

そんな、たなてつさん、

実は最終戦の直前、お父様が天国へ旅立ってしまっていた。

「最終戦待たずに去っちゃった。」

「良い報告したかったよね?きっと見守ってくれてるよ」

「そうだと良いけど厳しいかもだけど・・・勝って良い報告したいな」

と言っていた、たなてつさん。

大逆転しましたよ。
ちゃんと良い報告出来たかな?

きっと喜んでくれているはず、いや絶対に。

●ファミリー

そんな大逆転を達成したJLOCのチームは個人的に
勝手にファミリーだと思っているチームのひとつで(笑)

と言うのも、
ひと段落ついた時、
ちょっと休憩したいなーって時に、

チームの皆に会いに行ったり、
皆もひと段落ついたかな?ってタイミングで
ピット裏で一緒にお話ししたり休憩したり。

憩いの場所的な感覚もあるほど、
良くして頂いておりまして、

だからこそ、過去に予選日などで、
「今回はいけそう!自信ある!」

などと聞いていても、
決勝でトラブル、
なかなか噛み合わない、、、

そんな時期も見てきたので、

昨年の小暮選手元嶋選手の300初優勝から
2人と共にここまで駆け上がってきた88号車を見て

ようやく来た・・・!!良かった
と言う気持ちが大きかったです。

●則竹会長への想い

今シーズン、ずっと選手2人が
会長に対して口にしていた言葉は

「何としても会長にタイトルをプレゼントしたい」

と言うこと。

GT500とGT300の両方でタイトルを獲得した小暮選手

SUPER GT 30周年の節目の年。

会長はJGTCの初年度から今年まで
ずーーーっと参戦しており、
ただタイトルには一度も手が届かなかった。

ドライバーとして自分達を拾ってくれた会長に
恩返ししたい。

その2人の気持ちの強さと大きさを
インタビューや取材を通して感じていました。

優勝インタビュー、チャンピオンインタビューで
会長が、泣いている選手2人と対照的に、

「まだびっくりで信じられない」
と、言いながら
とても穏やかな笑顔だったのが印象的で、

何とか会長へと、全身全霊でぶつかった選手2人の闘志と
目に浮かべる涙と、

その選手たちの想いを優しく包み込むような
会長の穏やかな笑顔の裏に、30年積み上げた歴史の重みを
ずっしりと感じました。

●小暮選手を見守る元嶋選手の裏話

これも裏話なんですが、
小暮選手の後半スティントを見守る元嶋選手が、
私と目が合うと、

「レオンって何位に入るとチャンピオンなんでしたっけ?」

「2位?3位ならセーフ?あれ?今セーフ?」

と聞いてくれて、そのたびに

資料のポイントシミュレーションを見せる、と言うやり取りが
何度かありまして(笑)

そりゃそうなるよねって言う(笑)

軽いパニック状態になっている元嶋選手が
微笑ましかったです(笑)

ただ、基本は笑顔で気丈にふるまっていたので、
チャンピオンが確定してから
感情が溢れて抑えきれなくなっている姿を見て、

本当はすっごくすっごく緊張していて
すっごくすっごくプレッシャーだったんだな、と。

笑顔で気丈にふるまっていた元嶋選手もチャンピオンが決まり歓喜の涙を流した

上を目指すからこそ
言い合いをしたり
思った意見を交換し合う姿を見てきた
元嶋選手と小暮選手。

でもいつもお互いにリスペクトを持ち続けていて
信頼し合ってる二人。

そんな二人が、パルクフェルメで
力強く抱擁している姿を見て
私も目頭が熱くなりました。

いやーー本当に良かった。
長かったからこそ、
この栄冠は、重みがあり
そして皆さんにとって忘れることなんで出来るはずのない
素晴らしい1日として今後も心に残り続けることでしょう!

本当に本当に
おめでとうございました!!!

文:竹内紫麻

竹内 紫麻

竹内紫麻、通称「しましま」。J SPORTSと公式映像のSUPER GTピットレポーターとして、文字通りピットの端から端まで駆け巡り、最新情報を届けてくれる。ドライバーやチームスタッフからも信頼が厚く、SUPER GTの魅力を伝えてくれる無くてはならない存在の一人。GTトークバラエティ「GTV」でもMCを務める多彩な才能を持ち合わせている。

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