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ラフグラベルでカーブが多いアクロポリスラリー。
アクロポリスラリーは、1953年に創設され1973年のWRC発足当初からの常連メンバーでした。政情不安や経済問題などあり2013年にシリーズから脱落していましたが、2021年より復活。クラシックラリーの復活でラフグラベルでのバトルが楽しめるようになりました。路面はこぶし大の石が散乱するグラベルでカーブの多い丘陵地が舞台です。古くは、がれき道が大部分でしたが、このところグレーダーによる整地など路面改善が進んでおり以前ほどではないようです。直線のコースも取り入れられエンジン冷却も昔ほど難しくないと言われています。それでも伝統の高温、悪路、タイヤ負担などはシリーズの中で最も過酷です。
先行スタートは不利ですが、今回の行程表では初日金曜日が3日間の内で最長距離(通常では2日目が長い)走行となっているので不利の度合いが大きいと思います。ポイントリーダーのヌーヴィルが上手く切り抜けられるでしょうか。土曜日と日曜日はタイヤ交換を除き中間サービスなしです。
終盤戦に入ってきましたので9戦終了までの獲得ポイント確認しておきます。
■ドライバーポイント
1位:ヌーヴィル 168pt 2位:オジェ 141pt 3位:タナク 137pt
4位:エヴァンス 132pt 5位:フルモー 119pt 6位:ロバンペラ 86pt
7位:勝田 76pt
■メーカーポイント:
1位:ヒョンデ 395pt 2位:トヨタ 375pt 3位:フォード 207
本年から採用された新ポイントシステムは意外な効果(?)を発揮しており、前半でリタイア近い状態の選手が最終日に高得点を稼ぐ、いわゆるミスターサンデーの活躍で優勝ドライバーと同じくらいのポイントを獲得する事象が現れました。
私が思うに、本来ラリーという競技は全日程を技量と頭脳を駆使して完走することを目指す競技であり前半と後半を2分割すべきものではないのです。無理に分割してポイントを餌にしてドライバーにムチを与えるのは間違っている上,公道の競技ですから危険です。
みなさんのご意見は如何ですか。
ラリー概要は下記のとおりです。
| SS本数 | SS km | Liaison km | Total km | |
|---|---|---|---|---|
| Day 1(9/6) | 6 | 135.02km | 352.62km | 487.64km |
| Day 2 (9/7) | 6 | 116.23km | 579.41km | 695.64km |
| Day 3(9/8) | 3 | 54.05km | 154.91km | 204.96km |
| Total | 15 | 305.30km | 1026.94km | 1397.74km |
Day 1とday 3は中間サービス無し。
文:福井 敏雄
福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。
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