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モーター スポーツ コラム 2024年7月12日

後半戦スタートは10年ぶりのブラジルで 今季のタイトルを占う大事な一戦に~FIA世界耐久選手権(WEC)の第5戦プレビュー~

モータースポーツコラム by 皆越 和也
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トヨタ勢はル・マンの雪辱を晴らすことができるのか!?

プロトタイプカーであるハイパーカークラス、FIA GT3車両で争われるLMGT3クラス、この2クラスの混走により争われるFIA世界耐久選手権(WEC)の第5戦が、ブラジル、サンパウロのインテルラゴスにおいてサンパウロ6時間レースとして開催される。ル・マン24時間を終えて後半戦のスタートとなるが、今回も性能調整が行われレースの行き先は見えない。タイトル争いはポルシェ、フェラーリ、トヨタガズーレーシング(TGR)の三つ巴となっているが、このレースを制して後半戦をリードしていくのは?

興奮のほとぼりが冷めないファンもいるかもしれないが、6月のル・マン24時間は最後の1分まで結果が分からないという非常に緊迫したレースとなった。フェラーリの燃料がゴールまで持つのか、それともTGRが最終周に大逆転を演じるのか?しかしフェラーリの燃料がギリギリ持ち大会連覇を果たした。そして今回から残り4戦の後半戦突入となり、開催地は欧州から離れることになる。

今回もハイパーカークラスにはシリーズ5連覇中のTGR(トヨタ・ガズー・レーシング、2台)、プジョー(2台)、フェラーリ(3台)、ポルシェ(5台)、キャデラック(1台)、アルピーヌ(2台)、今季より参戦のBMW(2台)、ランボルギーニ(1台)、そしてイソッタ(1台)、9メイクスの19台がエントリー。

LMGT3クラスは、アストンマーティン、BMW、フェラーリ、マクラーレン、ランボルギーニ、フォード、レクサス=トヨタ、コルベット=GM、ポルシェ各2台の計18台がエントリーしている。

第5戦の舞台となるインテルラゴスは、1940年に設営された南米最大の都市サンパウロにあるサーキット。アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェと飛行機事故で亡くなったグランプリドライバーの名前が冠されている。F1GPは80年代にリオデジャネイロのジャカレパグア(現在は廃止)で開催されていたが、1周7,960kmから4.309kmに短縮改修された90年に戻って来た。また当地でWECが開催されるのは2014年以来10年ぶりとなる。コースは左回りのレイアウトで、1~3コーナーは下り、4~5コーナー過ぎから上りと変化。ヘアピンからまた下り、最終コーナーから緩やかに上っていくというアップダウンにも富んだコース。

ハイパーカークラス、第2戦イモラ6時間以降優勝から遠ざかっているTGRだが、前戦のル・マン24時間直前に自転車のアクシデントで負傷したマイク・コンウェイが小林可夢偉らの8号車に復帰。2位表彰台をサポートしたホセ-マリア・ロペスは、所定のLMGT3の87号車レクサスRC Fに戻ることになった。ドライバーランキングでは6号車ポルシェ、50号車フェラーリに次ぐ3位につけている。またル・マン24時間の終盤、接触により優勝争いから脱落させられた平川亮らの7号車も7位で逆転の可能性のある位置にいる。

今回の性能調整(BoP)では、ル・マン24時間で優勝したフェラーリに対し+17kg、2位TGRに対し+7kg、ポルシェに対し+9kgで、これでフェラーリとTGRの重量差はなくなった。今回のBoPで予選や決勝にどう変化があるか?

LMGT3ではスパ6時間とル・マン24時間でポルシェワークスの91号車が連勝しポイントリーダーに立ち、92号車も同ポイントで2位となったが、このクラスもまだまだ混戦で、今回と次戦のアメリカCATAラウンドでチームが絞られて来るだろう。

日本関係では、D’station Racingの777号車アストンマーティンがシリーズ4位につけており、今後の逆転を狙っている。アコーディスASPチームの87号車RC Fには木村武史がブロンズドライバーとして参加。TFスポーツの82号車コルベットLZ06のブロンズドライバーには小泉洋史、またユナイテッド・オートスポーツの95号車マクラーレン720Sのゴールドドライバーには佐藤万璃音がエントリー。LMGT3クラスの日本人ドライバーの活躍にも期待したい。

第5戦サンパウロ6時間は、7月12日10時45分(日本時間22時45分)にフリープラクティス1でスタート。13日に予選、14日に決勝が行われる。

J SPORTSでは、予選を7月13日、深夜2時20分~朝7時30分(オンデマンド)、決勝を14日午後11時~15日朝6時にLIVE(J SPORTS 3/オンデマンド)でお伝えする予定。

文:皆越和也

皆越 和也

皆越 和也

1961年熊本県出身。1980年代後半に富士スピードウェイで観戦した「WEC in JAPAN」で四輪モータースポーツに目覚め、モータースポーツ専門誌編集部等を経てフリーランスのフォトライターに。SUPER GTは全日本GT選手権がスタートした1993年より、ほとんどのレースを現場で取材している。

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