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モーター スポーツ コラム 2024年1月22日

2024年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ プレビュー ポイントシステムが大幅に変更。今シーズンの注目ポイントとは?

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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テストを重ねるトヨタチーム。

ここ2年間サービスパークとして使用してきたヨットハーバーのモナコF1パドックが工事のため使用できないため、サービスパークは再びガップに戻ります。カジノ前のセレモニアルスタートと最終日のチュニリ峠パワーステージそしてリエゾンのモナコゴールだけが辛うじてモナコらしさを感じさせます。

さて、2024年WRCの競技内容を簡単に述べておきます。
1. イベントカレンダーは13戦で昨年と変わらず。メキシコとエストニアが落ちて、ポーランドとラトビアが入りました。ジャパンは最終戦で11月21日からです。
2. テクニカルレギュレーションの変更はありません。
3. ポイントシステムが大変更。従来のラリーの最終順位に応じたチャンピオンシップ・ポイント(1位:25pt、2位:18pt、3位:15pt…)は、最終日のスペクタクルを高めるため大幅に変更されました。、各イベントの走行初日から土曜日までの順位で(18-15-13-10-8-6-4-3-2-1)を割り与えられ、そして日曜日には総合順位に対し7-6-5-4-3-2-1-が与えられます。パワーステージの5-4-3-2-1はそのまま維持されます。1ラリーで得られる最大獲得可能ポイントは30で昨年と変わらない。(昨年までは25+5=30、今年は18+7+5=30)

■土曜日終了時点までの総合順位
1位:18ポイント
2位:15ポイント
3位:13ポイント
4位:10ポイント
5位:8ポイント
6位:6ポイント
7位:4ポイント
8位:3ポイント
9位:2ポイント
10位:1ポイント
※日曜日にリタイアした場合は剥奪。

■日曜日のみの総合順位
1位:7ポイント
2位:6ポイント
3位:5ポイント
4位:4ポイント
5位:3ポイント
6位:2ポイント
7位:1ポイント

■パワーステージのステージタイム
1位:5ポイント
2位:4ポイント
3位:3ポイント
4位:2ポイント
5位:1ポイント
これらが主な変更点です。

マニュファクチャラーチームのドライバー編成も変わりました。大きな話題はタナクの移籍、そして2年連続チャンピオンであるロバンペラのパートタイマー化です。ロバンペラはこの若さで一時休養や別のカテゴリーへの出場検討など将来の可能性を広げることを考えているようです。各チームの編成は次の通りです。

■トヨタ
エバンス、勝田がフル参戦、オジェとロバンペラがパートタイム参戦。モンテは地元オジェ、スウェーデンはロバンペラ。ボディのカラーリングがブラック基調に変わります。

■ヒョンデ
ヌーヴィルとフォードから移籍のタナクを軸として、ミケルセン、ソルド、ラッピがパートタイムで参戦。ミケルセンはターマック、ラッピはスノーと高速グラベル、ソルドはラフ・グラベルを担当すると思われる。モンテはミケルセン、スウェーデンはラッピがエントリー済。

■Mスポーツ・フォード
フルモーとミュンステールのWRC-2で活躍のヤングドライバー2名。Mスポーツ・フォードは若手の育成が得意。

その他、今シーズンのトピックスを幾つか挙げます。

・タイヤに関する情報
シングルサプライヤーのピレリは今シーズンで3年間の契約終了。来シーズンからのサプライヤーは韓国のハンコックが担当することになります。

・WRC2のエントリーが大盛況
ホモロゲーション取得したばかりのトヨタGRヤリス4台がWRCに初登場します。P2ドライバーだけで24台のエントリーとP1の9台をはるかにしのぐ大盛況です。FIAではWRCの将来像を検討する組織ができました。メーカーチームが増えない一方でWRC以外のカテゴリーにも広く参加出来るWRC2のどちらが将来の主役になるのか注目です。

初開催が1911年とWRCで最も歴史の長いモンテカルロ。基本的にはターマック路面ですが、山岳地帯では刻々と気象条件が変わります。SSの中でもアイスバーン、圧雪路、ウェット、ドライと激変するため非常に過酷なイベントです。モンテカルロでは舗装路用や雪道用など数種類のタイヤを使うことが可能ですが、先行隊のレポートを基にドライからスタッド付きまで先を見通してベストなタイヤ選択を出来るかが勝負の分け目になってきます。

サーアビスパークは一時期モナコを使用していましたが再びガップ(Gap)に戻ってきました。木曜日モナコをセレモニアルスタートし2本のナイトステージを走ってガップに到着、金曜日土票日はガップを中心にオート・プロバンス地方を走ります。日曜日はガップ発、峠をこなしながらモナコ方面に移動。最終ステージはチュリニ峠のパワーステージです。

ラリー概要は次のとおりです。

  SS本数   SS km  Liaison km  Total km
Day 1 (1/25) 2 46.20 km 268.09 km 314.29 km
Day 2 (1/26) 6 105.72 km 404.93 km 510.65 km
Day 3 (1/27) 6 120.40 km 383.69 km 504.09 km
Day 4 (1/28) 3 52.12 km 268.74 km 320.86 km
Total 17 324.44 km 1325.45 km 1649.89 km

<ミニ・ヒストリー>

写真:筆者提供

モンテカルロのサービスプレートには何かの節目の際、デザイン上のオマケが付きます。写真のものは1990年にモナコ自動車クラブ100周年となった時のものです。

文:福井敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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