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東京開催も決定!注目のフォーミュラE、10年目のシーズン始まる | FIA フォーミュラE世界選手権 2024 第1戦 メキシコシティ プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ昨年は「アンドレッティ」「エンヴィジョン」などフルワークスチームではない体制のチームが躍進したシーズンでした。車両が「GEN3」カーになったことで勢力図がシャッフルされたというのもありますが、チーム間の体制差というよりもドライバーの実力にスポットがより当たったシーズンになったと言えます。
シリーズチャンピオンを獲得したジェイク・デニス(アンドレッティ)は今季も同チームに残留しますが、安定した走りで毎戦優勝争いに絡んでくるでしょう。彼とチャンピオンを争ったニック・キャシディ(ジャガー)もチーム体制は最高の状態ですから当然です。ワークスチームを食う勢いを見せたこの2人に共通しているのはデニスがDTM、キャシディはSUPER GT/GT500でいわば重量級フォーミュラカーとも言えるハイスペックGTカーでの経験が豊富であるということです。
かつては話題性優先で元F1ドライバーが起用されるケースが多かった「フォーミュラE」ですが、時代は変わりつつあります。様々なカテゴリーのレーシングカーを乗りこなして結果を残してきた器用なドライバーたち、フルプッシュして最後にオーバーテイクする集中力、マネージメント力を兼ね備えたドライバーたちの実力が光るレースに変化してきました。
今後「フォーミュラE」ではガソリン車のレースの給油に当たるピットストップ給電ルール「アタックチャージ」の導入が検討されています(今季開幕には間に合わない模様)。シーズン途中からでも導入が決まれば、より戦略面でもバリエーションが期待でき、面白いレースになっていくことでしょう。1日完結のイベントも多く、練習時間が非常に限られる「フォーミュラE」において順応性が高く、シミュレーション通りのパフォーマンスが高いレベルで再現できるドライバーがシーズン10を制することになるでしょう。
果たして10年目のアニバーサリーシーズンの主導権を握るのはどのドライバーか、どのチームか?東京開催を楽しみに待ちながら、開幕からの4レースを楽しみましょう。
文:辻野ヒロシ
辻野 ヒロシ
1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。
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