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モーター スポーツ コラム 2023年2月6日

2023年WRC第2戦ラリー・スウェーデン 雪上の華麗な舞 ~ラリー・スウェーデン プレビュー~

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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シーズン唯一のフルスノーラリーとなるラリー・スウェーデン。

緒戦のモンテカルロは、ほんの一部を除きロードサイドに雪の影もなく走行風景はまるでツール・ド・コルスと見紛うばかりのドライターマックでした。雪と氷とドライターマックの組合せを期待していたファンには一寸がっかりでした。地元のS.オジェが僅少差を守りきって優勝。S.ローブと分け合っていたモンテカルロ通算8勝から一歩抜き出ました。2位は昨年のチャンピオンのK.ロバンペラですが、彼はパワーステージを制したため獲得ポイントは優勝の僅か1ポイント差でした。トヨタはワンツーフィニシュで上々のシーズンスタートです。ヒョンデはT.ヌーヴィルが堅調なものの2台目のレベルアップが必要です。

さて、ラリー・スウェーデンはWRC常連ラリーの中でも開催回数が多い大会です。第1回は1950年のミッドナイト・サン(白夜)ラリーが始まりですが、1965年にはウインターラリーに変わりました。南西部のカールスタットをベースにしていましたが、近年暖冬の影響を受けコース設計に苦慮していました。昨年より主戦場をストックホルムから約500km北のウメオに移し、今年もここをベースに開催されます。圧雪とスノーウォールのコースを高速走行するイメージ通りの戦いが予想されます。タイアは幅狭(サイクルタイアのあだ名)にフルスタッドです。ちなみに過去のSS平均速度は110キロに近く、これはラリーフィンランドに次いで2番目の高速です。SS走行時の最高速は200キロ近くになります。

非常に特殊なラリーなのでフィンランド同様に地元北欧ドライバーが優位とされています。
北欧人以外の優勝者は70年間にS.ローブ、S.オジェ、T.ヌーヴィル、O.タナクそれにE.エヴァンスの5名のみです。

今回のR1グループの出場はトヨタ3台(K.ロバンペラ、E.エヴァンス、勝田貴元)、ヒョンデが3台(T.ヌーヴィル、E.ラッピと今季初出場のC.ブリーン)、フォードはO.タナクとP.ルベーの2台体制です。ラリー概要は下記のとおりです。

  SS本数   SS km  Liaison km  Total km
L-1 (2/9-10) 8 111.92 km 387.72 km 499.64 km
L-2 (2/11) 7 126.75 km 343.10 km 469.85 km
L3 (2/12) 3 63.04 km 160.53 km 223.57 km
Total 18 301.71 km 891.35 km 1193.06 km

<ミニヒストリー> 30年前のラリー・スウェーデン
1993年ラリー・スウェーデンは第44回目の開催。参加車109台、完走52台。SS本数28、SS距離519.63km,総走行距離1431km。カンクネン、オリオール、マクレー、M.ウィルソン(現フォード総監督)マキネンなどのレジェンドドライバーが激闘。その間を縫ってトヨタスウェーデン販売店のセミ・ファクトリーチームのマッツ・ヨンソン選手が13秒差で優勝。息子がオヤジに勝ったと当時話題になった。2位カンクネン、3位マクレー。

文:福井敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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