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レジェンドドライバーがVITAでバトルを繰り広げた。※写真は昨年大会
久しぶりに富士スピードウェイに行ってきました。
何を言っているのかと思われでしょう。
正確に言えば、富士のフレッシュマンシリーズ改め、富士チャンピオンレースシリーズに行ってきたのです。
このシリーズは、昔からサンデーレーサーやジェントルマンレーサー、そしてプロを目指すヤングドライバーたちがエントリーするレースがいくつもまとまって、開催されているのですね。実は、少年だったボクが人生で初めてサーキットレースを観戦したのが富士フレッシュマンレースシリーズ。その頃は、排気量別ツーリングカー、チューニングレベル別のクラスが多かったけれど、今の富士チャンピオンレースシリーズは、ワンメイクの小型スポーツカー、ジェントルマンのオーナーさんとプロドライバーが組むユニークなワンメイクスポーツカーのインタープロト。懐かしいサニーB110、B310やスターレットKP47、KP61のハイチューニングのマイナーツーリングカーのレースも。雑誌の仕事を初めて、最初に担当させてもらったのがマイナーツーリングカーレースだったなぁ。
往年のドライバーさんのクラブ、レジェンド・レーシングドライバー・クラブ(LRDC)の年に一回のレース。レジェンズ クラブ カップ2022(LCC)のお手伝いに行ったのですが、車両は、小型単座席オープンスポーツカーのVITA。日本を代表するレーシングカーコンストラクターであるウエストレーシングカーズが製造。全国でシリーズ展開されていて、製造台数は現在300台を超えているというから驚きだ。この車両は、FCR-VITAレースをメインに女性のKYOJO CUPとLCCにシェアーされて、走り回っていた。1,500cc、110馬力、600kgというスペックで最高速度は200km/h。そして、富士のストレートでスリップストリームがとても効く、効く。だからポンと逃げられない。団子状態で数台がまとまって接戦となる。実は、VITAのレースを生で見たのは初めて。かつてウエストさんが製作したザスウルスというオープンスポーツカーがあった。そのマシンも全国各地のサーキットでシリーズ展開されていたが、その再来がこのVITAだと思う。
LCCのレースは生憎のウエットコンディション。メンバーの最高齢は88歳の多賀弘明選手。1963年の第一回日本グランプリ C VIクラス(クラウン)で優勝した大ベテラン。ポールポジションは見崎清志選手76歳。優勝はクラブ最年少の片山右京選手59歳。参加18人全員が完走。トラブル、アクシデントなし。宵闇迫る富士でベテランドライバーたちのレーシングスピリットが雨をものともせず花咲いた。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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