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トヨタは母国凱旋レースを勝利で飾ることが出来るのか!?
WRCが北海道で開催されたのを最後に、12年間のブランクを経過して久しぶりの日本開催です。正確には10年待ってカレンダー入りしコロナで更に2年間開催不能になったものです。今シーズンのWRCタイトルはニュージーランドでロバンペラがドライバータイトルを、スペインでトヨタがメーカータイトルを獲得し、残るはWRC2タイトルのみとなりました。興業的には全てのタイトルが最終戦まで持ち越してくれることが世界中の注目を集めるので嬉しいことですが、なかなか理想的にはいきません。
両タイトル決めたトヨタのドライバー達はチームの事情から解放された状態で優勝を目指して疾走することでしょう。トヨタはロバンペラ、エバンスに加えセバスチャン・オジェの最強トリオ。それに今年フル参戦で大躍進の勝田貴元の4台体制。ヒョンデはタナク、ヌービルそれにソルドの3台、フォードはブリーン、グリンスミスとR1で出場のギリシ実業家セルデリディスの3台。フルモーは欠場の模様。
主催者にとって気になっていたのは、WRC2の外国勢と日本人が何台エントリーするか。イベントの賑わいを確保出来るかは、エントリー台数次第ということもあるため、関心事でしたが参加台数38台を確保した模様です。
外国人ドライバーにとって初めての日本のターマック、主催者提供のSS動画や以前に開催された候補イベントであるセントラルラリーの情報をもとに手探り状態で日本にやってくることになります。日本のターマックは他のWRCのターマックとはまた異なるもので、路面は良質、道幅が広いところが多く、あえて言えばスペインのコースに条件が似ています。しかし、ひとつ大きく違うのは道路の端には蓋のない排水溝がコーナーカットを著しく困難にしていることです。もうひとつ注意すべきは、山道の落葉。週間天気予報では晴天のようですが、雨天になると状況は一変します。
毎年今頃になるとドライバーの移籍の噂が飛び交いますが、今のところタナクがヒョンデを離れる(行き先不明)、ラッピがヒョンデに移籍のニュースです。
ラリー・ジャパンの概要は次のとおりです。
SS本数 | SS km | Liaison km | Total km | |
---|---|---|---|---|
L-1 (11/10-11) | 7 | 132.97 km | 287.78 km | 420.75 km |
L-2 (11/12) | 7 | 80.48 km | 218.45 km | 298.93 km |
L-3 (11/13) | 5 | 69.82 km | 175.85 km | 245.67 km |
Total | 19 | 283.27 km | 682.08 km | 965.35 km |
J SPORTSでは全SSを生中継いたします。ご期待下さい。
文:福井敏雄
福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。
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