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モーター スポーツ コラム 2022年9月23日

【FIM スーパースポーツ世界選手権2022 第8戦 カタルーニャ:プレビュー】300クラス岡谷にとっては初優勝のコース

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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2021年王者のドミニク・エガーター(ヤマハ)

2021年王者のドミニク・エガーター(ヤマハ)

中型スポーツバイクの世界選手権レース「スーパースポーツ世界選手権」、そして日本人ライダーの岡谷雄太(カワサキ)が参戦する「スーパースポーツ300世界選手権」はスペインに舞台を移して、レースが開催されます。9月23日(金)〜25日(日)にスペイン、カタロニアサーキットで開催される「スーパースポーツ世界選手権・第8戦」「スーパースポーツ300世界選手権・第8戦」のプレビューをお届けしましょう。

まずは「スーパースポーツ世界選手権」から。レギュレーションが変わり、ドゥカティやトライアンフも参加するようになった今季ですが、ヤマハの優勢は変わらず。チャンピオン争いは2021年王者のドミニク・エガーター(ヤマハ)とロレンツォ・バルダッサーリ(ヤマハ)のヤマハ同士の一騎打ちになっています。

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モスト(チェコ)でレース除外のペナルティを受けたドミニク・エガーター(ヤマハ)はロレンツォ・バルダッサーリ(ヤマハ)に14点差まで詰め寄られていましたが、後半戦再開のフランス・マニクールでは両者が優勝を分け合う形に。しかし、バルダッサーリがレース2で5位に留まったため、ポイント差は19点に広がりました。

カタロニアはMotoGPカタロニアGPの舞台で両者共に豊富な走行経験があります。バルダッサーリはMoto2時代に4位フィニッシュしたこともあり、安定的にポイント獲得を果たしてきたサーキットで、相性は悪くはなさそう。一方でエガーターはMoto2時代になぜかカタロニアではポイント獲得すらできないことが多く、苦戦してきたサーキットです。

昨年、MotoEでエガーターは2位表彰台を獲得しましたが、そのMotoE参戦のために昨年のスーパースポーツ世界選手権・カタロニア戦は欠場しました。ということでヤマハYZF−R6でレースをするのは両者共に初ということもあり、どちらが速さを見せるか興味深いところです。そういう意味でもチャンピオン争いでは非常に重要な1戦になることでしょう。今回を含めて残り10レースとなり、緊張感あふれる戦いが続くことになるでしょう。

そして「スーパースポーツ300世界選手権」は鈴鹿8耐でもクラス優勝した岡谷雄太(カワサキ)に注目したいところですが、岡谷は前戦・マニクールで転倒し、脳震盪と診断されてレースは欠場してしまいました。近年は脳震盪を起こしたライダーは次に事故に遭った時に病状が悪化するリスクがありますから、ドクターから出場を停止させられてしまいます。本人は記憶もあり、無事だっただけに欠場は残念なニュースでしたが、その分、カタロニアでのレースにパワーを注いでもらいましょう。

ここカタロニアは同選手権で2年目となった2020年に初優勝を飾った思い出の地。コロナ禍で世界中が大騒ぎになっている時に、一人でヨーロッパを転戦し、勝ち取った栄光でした。日本でも今年から放送が始まった「スーパースポーツ300世界選手権」が国内でも注目される存在になったレースと言えますね。

今季の岡谷はミサノのレース2でベストリザルトの2位表彰台を獲得。表彰台は3回獲得し、ランキング7位につけています。「スーパースポーツ300世界選手権」は残り4レース。岡谷はマニクールでの欠場が響き、トップから96点差ということでチャンピオンの可能性がまだ計算上は残っていることになりますが、逆転チャンピオンは限りなく厳しい状況です。

しかし、思い出の地、カタロニアで再び優勝し、来季以降のステップアップに向けて道を切り拓きたいところでしょう。鈴鹿8耐でも1000ccを乗りこなせる小ことを証明した岡谷が300クラスを走るのはおそらく今季が最後。軽量級クラスでの集大成としてキャリアベストのレースを見せて欲しいものですね。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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