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モーター スポーツ コラム 2022年8月19日

今年2度目の“2連戦”。注目集まるタイトル争いの行方は?

SUPER GT by 吉田 知弘
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首位独走の野尻智紀(TEAM MUGEN)は、逃げ切ることができるのか!?

2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、いよいよ終盤戦を迎える。今週末の8月20日・21日に第7戦と第8戦が行われる。今シーズンから一部の大会で「2レース制」が導入されているが、開幕大会以来、今季2度目の“2連戦”だ。

今回の舞台となるモビリティリゾートもてぎ(今年3月にツインリンクもてぎから名称変更)は、ストップ&ゴーを特徴とするコースで、レース中の追い抜きが難しいことでも有名。それだけに予選のポジションが非常に重要となる。最近のスーパーフォーミュラは、タイム差がかなり接近し、拮抗した戦いとなっているが、もてぎは他のコース以上に接戦となる傾向があるため、今回も激しいタイムアタック合戦が展開されることは間違いないだろう。

ここまで6戦を終え、前年チャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)が今年も流れ翌シーズンを進めており、予選ポイントも含め毎回10ポイント以上を積み重ね、93ポイントで首位を独走している。2番手の平川亮(carenex TEAM IMPUL)に対して29ポイントの差をつけており、計算上では、この2連戦の結果次第で、10月の鈴鹿大会を待たずにチャンピオンが決定することになる。

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昨シーズンを振り返っても、野尻はもてぎ大会で圧倒的な強さをみせていただけに、今回も上位進出が多いに期待できる。チャンピオン争いという点では理想に近いような戦いぶりを見せているのだが、本人はここ数戦勝てていないことを強調。第6戦富士が終わった後も「やっぱり勝ちたいですね」とつぶやいていたのが印象的だった。

彼にとっても、地元の茨城県から近い場所でのレース。2年連続チャンピオンの偉業に近づくためにも、この2連戦で勝利が欲しいところだろう。

それに対し、今年もチャンピオン争いの対抗馬となっているのが平川だ。前回の富士ではスタート直後の不運なアクシデントによりリタイアとなり、野尻とのポイント差が大きく開いてしまった。「残り全部勝つつもりで行きます」と富士大会の後に話していたものの、手強いライバルも多いスーパーフォーミュラで、それを達成するのは、決して容易なことではない。

だが、過去を振り返ると、TEAM IMPULは夏のもてぎで強い印象がある。これまでに蓄積してきたデータもうまく活用できれば、2戦連続で高ポイントを獲得することができる。ただ、彼らがここ数戦課題として挙げているのが、予選での速さだ。もてぎはレース中の追い抜きが難しい分、予選のポジションが重要となる。何れにしても、平川にとっては逆転チャンピオンのために2連勝は必須項目。そこを目指しての週末になっていきそうだ。

野尻との差を少しでも詰めたい平川亮(carenex TEAM IMPUL)

同じく、前回の富士ではリタイアによりノーポイントとなってしまったランキング3番手のサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)だが、彼は2020年のデビュー戦で3位表彰台を獲得し、相性は悪くない。また8月上旬のSUPER GT第4戦でGT500初優勝を飾り、勢いに乗っているのは確か。前回が不完全燃焼で終わってしまった分、その鬱憤を晴らすレースを期待したい。

そのフェネストラズと同じく、先日のSUPER GTで初優勝を飾った宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)も目が離せない存在だ。ここまで3位表彰台が最上位で、それ以外のレースでも速さはみせているが、全てがうまく噛み合わず、表彰台に手が届いていない。ただ、シーズン序盤から勢いがあるのは確か。先日のGT500初優勝の勢いをスーパーフォーミュラの舞台でも発揮できれば、トップカテゴリーふたつ目の初優勝も見られるかもしれない。

宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)はSUPER GT優勝の勢いそのままに、スーパーフォーミュラでも初優勝を狙う。

この他にも、優勝候補に匹敵するドライバーが多く参戦しているスーパーフォーミュラだが、再三触れている通り、もてぎ大会は“予選ポジション”が重要な鍵となる。そのため、まずは第7戦の公式予選を誰が制するかで、週末の流れが大きく変わっていきそうだ。

野尻がこのまま逃げ切って、このもてぎでチャンピオンを決めるのか。それともライバルが待ったをかけるのか。今回も注目の大一番になることは間違いないだろう。

文:吉田 知弘

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吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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